桜田ひより、コミュ力ゼロでも“絶対味覚”を持つ大学生に。ハートフル“グルメ”ドラマ「あたりのキッチン!」で主演

桜田ひよりが、フジテレビ系で10月14日にスタートする連続ドラマ「あたりのキッチン!」(土曜午後11:40=東海テレビ制作)で主演を務めることが分かった。コミュニケーション能力はゼロだが、食材から調味料の配合までぴったり的中できる“絶対味覚”を持つ大学生・辺清美を演じる。

「あたりのキッチン!」は、挙動不審でいつも空回りしてしまう清美の成長物語。接客は0点だが、思いを込めた料理でオーダー以上のおいしさを提供する清美が、食欲の秋に胃袋も心もつかむハートフル“グルメ”ドラマだ。

極度の人見知りで他人とまともな会話ができず、目すら合わせられない、コミュニケーション能力ゼロの小正大学国際教養学部の3年生である清美は、友達もできず空回りばかりしてしまう。そんな清美が唯一可能なコミュニケーション手段は、料理。一度食べた料理は、食材はもちろん「小さじ1杯」といった調味料の微細な配合まで完璧に分かる“絶対味覚”を持つ。

食べた人を元気にする、真心を込めた料理を作る清美は、幼くして両親を亡くし、叔母夫婦に育てられた。仕事で忙しい叔母のために食事を作るようになり、誰かのために料理を作る喜びを知る。ひょんなことから思い切って飛び込んだ定食店でアルバイトをスタートさせる清美は、接客はからきしだが、料理の腕はピカイチで、客の一人一人に合わせた味を提案する。そんな清美の思いが込もった料理は、訳ありな客の心をほぐしていく。料理を通じてコミュニケーションが芽生え、清美の人生は動き始める。

劇中には、値段や見た目で勝負するのおしゃれで映える料理ではなく、サバのみそ煮やメンチカツなどの家庭料理が登場。いわゆる“飯テロ”ドラマとは一線を画し、食べる人への思いこそが最高の調味料となる、じんわりと心に染みるエピソードが満載だ。

演じる清美について、桜田は「自分なりに一生懸命頑張っていて、食を通して相手の心に寄り添えるピュアな女の子。ご飯が好きというところは共通していますね。あと、私も話しかける際に、その人を観察することがあるので、そこは清美と同じだと思います」と自身との共通点も踏まえて明かす。

料理が得意な清美を演じるにあたり、「どういう料理を作るのか詳しくは知らされていないので、ちょっとドキドキしているんですけど、だし巻き卵の練習はしました(笑)。最初はあまり上手にできなくて…。今ちょっと特訓中です」と告白。また、得意料理を聞かれると「1週間に1回くらい自炊をします。得意な料理は、ロールキャベツ。あと母の作るナスの揚げ浸しが大好きです! どこのお店よりも家の味が好きで、母の味を伝授してもらい私も作っています」とうれしそうに語る。

続けて、「各話のゲストに寄り添った食事を出すために、食材や調味料なども工夫しているので、そんな料理を作る過程も楽しみにしていただきたいです」と期待を寄せ、「おなかのすく時間帯の作品ですが、『料理で人の心に寄り添う』というところや、料理を通じて、清美がどんどんコミュニケーションを取れるようになって成長する姿だったり、周囲の方たちの温かさも楽しんでいただけたらと思います」と呼び掛けている。

「あたりのキッチン!」の原作は、白乃雪氏の同名漫画。ドラマ化に際して、白乃氏は「デビュー作の『あたりのキッチン!』は、1話限りの読み切りから始まり、読者の皆さまに応援していただいて連載となりました。そして今回、『ずっと映像化をしたかった』という温かいお言葉とともに、ドラマ化していただけることになりました。こんなに幸せな作品があるでしょうか!!」と喜びを表現。「魅力的な脚本やキャストの方々をはじめ、愛あるドラマ制作陣の下で原作を超えて生き生きと動く清美たちを見て、一視聴者としてワクワクが止まりません!」と声を弾ませる。

そして、「1日の終わりに『阿吽(あうん)』でおいしくホッとしていただけますように。連載当時から見守ってくださった方も、初めましての方も、ぜひ最後までお楽しみください!」とアピールしている。

番組を手掛ける遠山圭介プロデューサーは「このドラマには、華麗なフルコースや高級懐石料理は一切登場しません。それどころか、“グルメドラマ”としてはちょっぴり地味めな、素朴な定食屋の料理ばかりです。しかしどんな定番料理でも、そこに作り手の思いと気遣いが込められると、唯一無二の格別なごちそうに見えてくるから不思議です」と熱い思いを伝える。

さらに、「主人公の清美を演じていただくのは、若手世代でトップクラスの実力を持つ桜田ひよりさん。清美は人見知りで不器用、パッと見は“土ドラ史上一番地味”とも言えるヒロインですが、真っすぐで何事にも一生懸命に向き合う姿にとても胸を打たれるキャラクターです」と説明。加えて「視聴者の皆さんも、ぜひ彼女の成長を温かく見守っていただければと思っています。原作に登場する『一つ一つ…。あわてず丁寧にやればちゃんとおいしくなる』というセリフがとても好きです。その精神を胸に、丁寧に思いを込めて制作中です」と、ドラマにかける思いを述べ、最後に「料理が好きな人も苦手な人も、食べることに興味がある人もない人も、どんな人でも楽しませる味わいに仕上がっているはず。どうぞご賞味ください!」とメッセージを寄せている。

© 株式会社東京ニュース通信社