都内の配水管の総延長は地球半周以上 良好な状態で維持管理している都の「水道インフラ」を支える水道技術とは

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、東京都の水道インフラを支える水道技術と国内最大規模の水道研修施設「東京都水道局研修・開発センター」を紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #20 東京都水道局研修・開発センター

防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」。
今回は、東京都の水道インフラを支える水道技術を取材しました。

美しい街並みと歴史ある文化が共存する東京。
その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を活かした街づくりがあります。
そして、その歩みは未来へ。備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。

頻発する自然災害に備え、東京都が想定する五つの危機。
今回のテーマは、「地震や風水害への備え」です。

水源施設を始め、浄水場、給水場など、多様な施設がある、東京都の水道事業。
都内に張り巡らされた配水管は、総延長約2万7,000kmと、地球半周以上に相当します。
これらの膨大な施設を24時間365日、適切に運転し、常に良好な状態で維持管理し続けることが不可欠です。
災害によって起こる大規模な漏水事故などに対応するため、職員の技術習得が極めて重要になります。

そこで、2005年に開設されたのが、国内最大規模の水道研修施設「東京都水道局研修・開発センター」。
ここでは、配管工事現場を模した実習施設で、ベテラン職員が講師を務める、若手職員のための技術研修が行われています。

(水道局職員)「配管が漏水している場所の特定をしていきたい。埋まっている給水管の上を実際に歩いて漏水箇所の確認をしていきます」

これから行われるのは、電子式漏水発見器を用いて地中に埋まった配管の漏水箇所を見つけるという研修。
右手に持ったスイッチを押すと機械が起動し、地中の音を拾います。

(水道局職員)「『ゴー』という音が伝わっていますね。この辺りが強いですね」

さらに、こんな想定の研修も…。
水道管が破裂して大量の水が噴き出してしまったときの緊急対応。断水すると周辺地域に影響が出る場合は、木栓と呼ばれる、先端が尖った木製の棒を使って止水します。

(水道局職員)「漏水を止めたら、木栓の先端を切って、その次に割継輪で水を止めていく」

街の安全を守るため、こうした技術の継承と人材育成の研修は、日々、行われています。

そして、研究開発の分野でも新たな試みが。
水道管内の劣化状況を、断水することなく、鮮明なカメラ映像によって調査できるロボットを開発。水道管の維持管理に活用されています。
東京水道の未来を支える人材育成と研究開発が進められています。

都では、100年先も安心な都市を目指して、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定しています。
詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

関連リンク
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suidojigyo/torikumi/kkcenter/
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/kyoujinkaproject/

番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/

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