【台風情報】台風9号は非常に強い勢力で沖縄の南へ&台風10号は北上 日本への影響は 気象庁&海外10日先までの進路予想比較

台風9号&台風10号 日本列島へ接近のおそれは

現在、日本の南の海上には台風9号・台風10号と2つの台風があります。今後、日本列島に接近する可能性はあるのでしょうか。気象庁や海外予報機関のデータを参考にみていきます。

台風9号 気象庁

フィリピンの東でほとんど停滞している台風9号は、25日夜に「強い」勢力となりました。このあとゆっくりと南下しながら発達して暴風域を伴うようになり、27日には「非常に強い」勢力になる見込みです。その後、北上に転じてさらに発達する予想で、30日には台湾のすぐ東の海上を中心とする予報円に達する見込みです。

台風9号 アメリカ海軍

気象庁の進路予想と同じような傾向です。いったん南下して、その後北上しますが、全体としてはフィリピン周辺の同じような海域に位置しています。

最大風速の予想をみてもわかるように、アメリカ海軍も台風9号はこれから発達すると予想しています。28日以降はかなり強い勢力になるとみられます。

では、5日先までの進路予想の “その先”は、どこへ向かう可能性があるのでしょうか。海外の予報機関のデータを参考に見ていきます。

台風9号 5日より先はどこへ向かう?

気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」を意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表します。

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

気象庁は台風の進路予想についてアンサンブル予報の結果は公表していません。そこで、一般にも公開されている海外の予報機関の結果を参考にみていきます。

台風9号 ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターが公開している10日先(240時間先)までのアンサンブル予想結果です。

これをみるとフィリピンの周辺海上に位置した後にどこへ向かうのかはバラツキが非常に大きいことがわかります。台湾から中国大陸方面へと向かうデータが多めではありありますが、北へ向かうのか、西へ向かうのか、東なのか、まだ定まっていない状況です。

台風9号 アメリカ海洋大気庁

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想結果(240時間先)も台湾方面から中国大陸へと進む傾向が多めですが、まだバラツキがとても大きいことがわかります。

台風9号はこれから急速に発達して非常に強い勢力となるため、来週、先島諸島などに大きな影響が出る可能性があります。今後の最新情報をご確認ください。

台風10号 気象庁&欧米の進路予想は

台風10号 気象庁

台風10号 アメリカ海軍

気象庁やアメリカ海軍の進路予想はほぼ同じような傾向です。北上して日本の東海上に進んだあと、その後は北海道の東の海上で東よりに向きを変える予想です。気象庁の予想では29日に温帯低気圧へと変わる見込みです。台風としてはさほど発達はしない見込みで、むしろ温帯低気圧になった時の方が中心気圧は低くなる予想となっています。

台風10号 ヨーロッパ中期予報センター

台風10号 アメリカ海洋大気庁

台風10号についての欧米予報機関のアンサンブル予報の結果をみると、台風9号に比べると進路の傾向はわりとそろっていることがわかります。最も西寄りの傾向をとった場合に東日本や北日本に多少近づく可能性があります。

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