私たち、2020年からのステイホーム期間から、本当によく我慢しましたよね。引き続き要注意ではありますが、最近は感染症に気をつけながら、旅行に行く話もよく耳にするようになりました。
事実、旅行の平均額も、急激に増えているようです。今回は、旅行費用に関するデータを見ながら、今後旅行をする際に、上手にお金をねん出する方法について解説していきます。
一人あたりの国内宿泊旅行代が、昨年比20%増!
コロナ禍をすぎ、国内旅行の平均額が上がっています。データを見てみると、年ごとの日本人国内旅行の1人1回あたりの旅行支出が、1年間単位で見てみると、次のような結果です(観光庁「旅行・観光消費動向調査」より)。
日帰り旅行/宿泊旅行
2019年 1万7334円/5万5054円
2020年 1万6589円/4万8365円
2021年 1万7328円/4万9323円
2022年 1万8540円/5万9174円
2022年は、前年比で日帰り旅行は7.0%、宿泊旅行は+20.0%と大幅にアップ。コロナ前と比べてみると、2019年比で日帰り旅行は+7.0%、宿泊旅行は+7.5%と、旅行支出が増加しています。2023年については、さらに増加していることが大いに予想されます。この夏の終わりや秋など、今後も旅行の計画を立てている方も多いでしょう。
旅行代をどうねん出するか?
では、みなさん、旅行代をどのようにねん出しているでしょうか。
「急に思い立って旅行を計画し、手持ちのお金では足りないのでボーナスで補填」「特に考えずにクレジットカード払いをして、翌月のカード請求時に焦る(そして生活費がカツカツになる)」というケースをよく聞きますが、いかがでしょうか。
旅行代はまとまったお金が必要になります。全く計画がないまま進めると、どこかでお金のひずみが生じてしまいます。あらかじめ「旅行代」として計画を立てておくと安心でしょう。そのためには、毎月少しずつ積みたてたり、ポイ活をしている方は、貯まったポイント分を予算として旅行を考えたりと、少し長い目で見ながら考えることがおすすめです。
月に5000円積みたてれば、年間6万円です。それにボーナスで10万円や20万円を追加すれば、大きな金額になります。もう少し費用が必要であれば、積立額を上げたり、2年計画にしたりと、準備していきましょう。
お盆や連休などの繁忙期は、同じ旅程やホテルだとしても割高になりますので、時期をずらすのも効果的です。早めにわかれば、仕事や用事などの調整もしやすいと思います。
安く旅行に行く3つのアイデア
旅行代は、工夫次第で安くすることも可能です。ここで、変化球ぎみの3つのアイデアをご紹介します。
「青春18きっぷ」を利用する
JRの「青春18きっぷ」をご存じでしょうか。
JE全線の普通列車の普通車自由席が5回(人)乗り放題のきっぷで、グループ利用をしても、1人で5日間利用してもいいので、非常に汎用性のあるきっぷです。5回分で1万2050円なので、1回あたり2410円と格安です。
特急電車には乗れませんが、普通車でのんびり国内旅行をしたい方におすすめです。「青春」と名前がつくので、“青春”にふさわしいような若い人限定だと勘違いされがちですが、そんなことはありません。青春真っただ中の人、青春を取り戻したい人、青春を味わいたい人、誰でもOKで、年齢制限はありません。
春季、夏季、冬季と年3回販売されていて、2023年の夏季は、2023年7月20日から9月10日までなので、遅めの夏休みを取る方も、まだまだ間に合います(ただし、発売期間が2023年8月31日までなのでお気をつけてください)。2023年冬季は、2023年12月10日から2024年の1月10日まで利用できます(販売期間は2023年12月31日まで)。
筆者も以前、女友達と2人で、2泊3日の東北旅行をしたことがありました。普通車に揺られながらいく旅は、日本地図の上をゆっくり移動している感覚で、非常にワクワクしました。せわしない今の時代だからこそ、のんびり電車に揺られる格安な旅、いかがでしょうか。
ふるさと納税の「返礼品」を利用する
自治体に寄付をすると、実質2000円の自己負担で、その土地自慢のさまざまなものを受け取れるふるさと納税。活用している方も多いでしょう。旅行に行く際に、このふるさと納税を利用するのも手です。
返礼品の中には、その土地で使える「旅行券」や、旅行の予約時に使えるクーポンを用意している自治体もあります。宿泊や食事、温泉、アクティビティなど、その土地を楽しむことに使えます(返礼品によって異なるため、詳細をご確認ください)。
行きたいエリアがあれば、検討してみるのも手です。期限が3年程度と長いものもありますが、選ぶ際にはしっかり確認しましょう。また、旅行が差し迫っている場合は、返礼品を受け取るタイミングが間に合うかの確認を忘れずに。
キャンプに行く
海外からの旅行者が増えた今、ホテル代が高騰しています。もし、家族数人でいく場合は、それだけホテル代も高くなってしまう場合が多いため、そんなときは「キャンプ」もおすすめです。
テントを借りることもできますし、ロッジなどを選べば、テントを張らずに簡単に泊まれます。宿泊人数にかかわらず、1泊数千円程度からあるので、ホテルに比べて安いケースが非常に多いです。最初はロッジ、それからテントをレンタルした後にキャンプにハマって、テントを購入する人もいます。テントをそろえると数万円はかかりますが、何度も使えばそう高くないと言えるでしょう。
筆者の家でも、同じようにテントを購入しています。ここ数年はコロナ禍で行っていませんでしたが、そろそろ行けたらいいねと家族で話しています。また、「昔はキャンプにハマっていたけれど、子どもが大きくなっていく機会がなくなった」という人も意外といるものです。「テントを処分しようと思っている」「でも捨てるのも大変だし、まだ使えるので迷っている」という声も聞きます。そんな方に出会える機会があれば、譲ってもらうのも手かもしれません。
今回は、国内旅行費が増加している情報と、今後の旅行費のねん出法についてお伝えしました。ずっと行きたかった旅行を我慢してきた方も多いでしょう。旅行代も値上がりしていますが、上手に工夫して、楽しめるといいですよね。