処理水に含まれるトリチウムとは 「影響は無視できるほどごくわずか」

東京電力福島第一原発で処理水の海洋放出が始まりました。処理水に含まれているトリチウムとは一体何なのでしょうか。

トリチウムは、三重水素と呼ばれ水素と同じ性質を持っていて酸素と結びついて水とほぼ同じ形で存在します。そのため、水の中からトリチウムだけを分離することは難しいとされています。

トリチウムは自然界に広く存在しています。例えば私たちの身体、水道水、雨水、河川など、どこにでも存在しています。

福島第一原発からの放出が注目されていますが、実は世界各国の原子力関連施設では安全基準を守ったうえでトリチウムを処分しています。

福島第一原発の処理水を処分する際のトリチウムの総量の水準は、他国の原子力発電所などからの放出量と比べてもかなり低い水準になっています。

国際機関の動きです。国際原子力機関、IAEAの報告書では、処理水放出計画は安全基準に合致し、人や環境などに与える影響は「無視できるほどごくわずかだ」と結論付けています。

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