処理水海洋放出で中国が海産物輸入を停止 宮城県の水産業にも打撃

処理水の海洋放出開始を受け、中国は日本からの水産物の輸入を全面的に停止すると発表しました。原発事故直後から禁輸措置が続く宮城県の水産物に、新たな打撃となっています。

気仙沼市のホタテ養殖業者です。

気仙沼ホタテ部会小松博文会長「実入りも良くてすごく成長がいいんですよ。あとは出荷待ちなんですが、出荷の依頼が来ないので順調にこれが売れるものなのか不安ではあるんですけど」

中国は、原発事故の直後から宮城産の水産物の輸入を停止する措置を続けていますが、今回の措置でそれが全国に拡大、注文量が減ってホタテが余っている状態だといいます。 気仙沼ホタテ部会小松博文会長「コロナから始まって、やっと順調に売れているんですよ。ただ燃料やガソリンの高騰ですごいお金がかかっているんです」

経費高騰の一方で、買取価格は下がっています。8月は1キロ当たり417円と1月より150円も安くなりました。この価格では、月の売り上げが500万円近く下がります。

気仙沼ホタテ部会小松博文会長「(1キロ当たり)400円台まで落ち込んだら生産者は赤字になる。私たちが一番恐れているのは風評なんですとにかく。補償するとは言ってますが、どのように補償するのかを具体的にしてから放出してほしかったと思う」

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