顔はめ看板で「観音さま」に変身 岡山・法界院、親子連れらに好評

法界院の「聖観音菩薩立像」に変身できる段ボールアートを身に着けたニシユキさん(右)と橋本住職。観音堂や境内で記念撮影できる

 「観音さま」の代役求む―。岡山市の古刹(こさつ)・法界院(同市北区法界院)は、本尊「聖観音菩薩(ぼさつ)立像」(平安時代、国重要文化財)を岡山県立博物館の特別展「慈悲のほとけ」(9月3日まで)に出品中。参拝者とともに“留守”を守ろうと、段ボールの「顔はめ看板」で即席の仏像になってもらうイベントを開催している。

 33年に1度だけ開帳される秘仏だが、「新型コロナウイルス禍などで世界が混迷する中、多くの人に安らぎを届けたい」と、初めて寺外で公開。そのため「観音さまの不在で参拝者が寂しくないようにと催しを思いついた」と橋本春峯住職。倉敷市の仏像看板アーティスト・ニシユキさんに看板制作を依頼し、参加者を募ってきた。

 観音さまに変身して撮影できるとあって、親子連れらに好評という。橋本住職は「皆さんのおかげでお堂が守られている。引き続きのご協力を募集中です」と話す。問い合わせは法界院(086―252―1769)。

© 株式会社山陽新聞社