2019年のワールドシリーズMVPストラスバーグが現役引退へ

写真:2022年6月から登板のないストラスバーグ

ナショナルズのスティーブン・ストラスバーグが現役を退くつもりであると、日本時間8月25日に地元紙『ワシントン・ポスト』が報じた。球団からの公式発表はされていないものの、暫定的に日本時間9月10日に記者会見が予定されているという。

ストラスバーグはサンディエゴ州立大学時代、2008年の北京オリンピックにアメリカ代表として選 出されるなどアマチュアNo.1投手の地位を築き、2009年のドラフトではナショナルズから全体1位 指名を受け史上最高額の4年1510万ドルの契約を結ぶなど、2010年代を代表する投手になることが期待された。

2010年6月のパイレーツ戦で7回2失点14奪三振の鮮烈なデビューを果たしたものの、同年8月にはUCL再建手術(通称「トミー・ジョン手術」)を受け長期離脱を余儀なくされるなどキャリア初期からケガに悩まされることが多かった。

2014年から6年連続の二桁勝利を挙げるなどナショナルズのエースとして活躍し、18勝を挙げ最多勝に輝いた2019年にはワールドシリーズMVPを獲得し球団史上初のWS制覇に大きく貢献。同年オフにFAになると、投手としては当時の史上最高額7年2億4500万ドルでナショナルズと再契約を果たした。

しかし、翌2020年からは神経障害に悩まされるようになり、2021年には胸郭出口症候群の手術を受け、復帰登板となった2022年6月の登板を最後にメジャーのマウンドからは長らく遠ざかっていた。今年6月には重度の神経損傷により投球が困難かもしれないと報じられるなど今後の活躍が危ぶまれていたが、今回ついに13年間のキャリアに終止符を打つことを決めたようだ。

なお、ストラスバーグは現在7年契約の4年目ではあるが、『MLBネットワーク』のマーク・フェインサンド記者によると、健康上の問題に起因する引退のため残りのサラリーも支払われるとのこと。通算成績は113勝62敗、防御率3.24、1470.0回、1723奪三振、WHIP1.10となっている。

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