全国中学大会 陸上女子100障害 香取(茨城・三和)連覇

女子100メートル障害で2連覇を達成した香取奈摘(三和)=愛媛県ニンジニアスタジアム(県中体連専門部提供)

陸上の全国中学校体育大会(全中)は25日、愛媛県ニンジニアスタジアムで行われ、女子100メートル障害は香取奈摘(茨城・三和)が13秒69で2連覇を達成した。広田ひかり(同)は13秒89で4位に入った。男子走り高跳びの小砂川慶士(滑川)は1メートル88で8位だった。

■後半、圧巻の加速 走り「いい感覚」

昨年の全中で100メートル障害の日本中学記録を塗り替えた香取奈摘(三和3年)が、今年も圧巻の強さで2連覇を達成した。

予選では向かい風の影響もあり、思うような走りができなかった。「(決勝で)周囲を見返したかった」。決勝はその言葉通りの走りを見せた。持ち味のハードルを越えるごとに伸びていくスピードは健在。「いい感覚で走れた」。後半にぐんぐんスピードを上げ、一気にゴールラインを駆け抜けた。ただ、目標の日本中学記録の更新はならず、「悔しい気持ちもある」と吐露した。

栄光の裏には苦難もあった。今年2月、右太もも裏に軽い肉離れを発症。痛みをかばいながらのフォームが染みつき、完治後も万全のパフォーマンスをしばらく発揮できなかったという。

そこで取り組んだのは、基本を見つめ直すこと。本来のフォームを取り戻すべく、基礎練習をみっちり積んだ。そのかいあって関東大会は13秒46の大会新記録で優勝し、「これで全国への自信がついた」。

この日4位に入賞した広田ひかり(同)の存在も大きかった。日頃から仲が良く、「常に高いレベルで練習でき、本当に良い仲間」と感謝した。

高校でも「競技を続ける」と断言する殊勲のスプリンター。「高1からインターハイで上位には入れるよう頑張りたい」と、次なるステージを見据えた。

■陸上(愛媛県ニンジニアスタジアム)
【男子】
▽走り高跳び ⑧小砂川慶士(滑川)1メートル88

【女子】
▽100メートル障害決勝 ①香取奈摘(三和)13秒69④広田ひかり(同)13秒89

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