38年ぶり本番へ万全 大相撲氷見場所

土俵の俵づくりをする呼び出し=氷見市ふれあいスポーツセンター

  ●精魂込め俵づくり、設営作業始まる

 27日に行われる大相撲氷見場所(富山新聞社、北國新聞社主催)が目前に迫り、会場の氷見市ふれあいスポーツセンターでは25日、設営作業が始まった。関係者が同市で38年ぶりとなる大相撲巡業の本番に向け、朝乃山や横綱照ノ富士ら力士を迎える準備を進めた。土俵に使う俵づくりも行われ、呼び出しが精魂を込めた。

 俵づくりを手掛けたのは弘行さん(青森県出身)ら呼び出しの3人。わらで編まれた円筒に土俵と同じ土を詰め、縄で手際良く縛った。ビール瓶に似た道具でたたいて形を整え、計24本の俵を仕上げた。弘行さんは「お相撲さんが気持ちよく、けがなく相撲をとれるようにしたい」と話した。

  ●午前9時開場

 26日は約10トンの土がメインアリーナに運び込まれ、土俵づくりが本格的に行われる。機械は使用せず、すべて人力で行う。同日中に完成し、午後には土俵祭りが執り行われる予定だ。

 氷見場所は富山新聞創刊100年記念として行う。朝乃山や照ノ富士のほか、霧島と貴景勝の両大関、新大関の豊昇龍ら人気力士がそろう予定だ。午前9時に開場して公開稽古が始まる。禁じ手を面白おかしく紹介する初切(しょっきり)や横綱の綱締め実演なども楽しめる。

  ●郷土力士6人参加

 氷見場所には朝乃山のほか、いずれも三段目の富豊(高岡市出身、時津風部屋)、常川(南砺市出身、荒汐部屋)、千代烈士(同、九重部屋)、坂林(高岡市出身、尾上部屋)、序二段の霧乃華(高岡市出身、陸奥部屋)の郷土力士が参加し、ふるさとを沸かせる。

  ●会場周辺で交通規制 「終了後の送迎控えて」

 氷見場所の会場となる氷見市ふれあいスポーツセンター周辺では27日、交通規制が実施される。混雑を避けるため、市内7カ所を結ぶシャトルバスを利用し、特に終了後の会場への送迎は控えるよう協力が呼び掛けられている。

 午前8時から午後6時まで、国道415号市民病院口と国道160号南部中学校口を結ぶ道路が車両進入禁止となる。シャトルバスと送迎車、タクシーは通行できるが、市民病院口からの一方通行となる。会場のシャトルバス到着場所からの階段利用が難しい人のための輸送手段も確保する。市内7カ所のシャトルバス発着所は次の通り。

 氷見市役所、金沢医科大氷見市民病院、氷見市芸術文化館、比美乃江公園、氷見漁港、旧朝日丘小・氷見市農業会館、氷見駅(駐車場なし)

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