雅子さまの倹約精神に国民感激…守られる婚約前の陛下からの“条件”

6月17日、羽田空港で政府専用機に乗り込まれる天皇陛下と雅子さま

「これからも、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います」

8月15日、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式に出席された天皇皇后両陛下。正午の1分間の黙祷の後、陛下はこうおことばを述べられていた。

おことばには、2020年の追悼式以降ふれられてきたコロナ禍への言及がなくなったうえ、今年はお二人ともノーマスクでのご出席。両陛下のご姿勢からは、“新たな日常”の始まりが感じられることとなった。

「しかし、だからといって両陛下が現在、国民が直面する問題が解決したと思っているわけではないでしょう。

天皇ご一家は、8月上旬に予定していた静岡県下田市にある須崎御用邸でのご静養を7月下旬に急遽取りやめられました。また、愛子さまのティアラが、来年度も制作されないことも決まっています。これで3年続けてのことです。

陛下と雅子さま、愛子さまは、新型コロナの“第9波”ともいわれる感染拡大や、物価高が国民生活を圧迫する状況に心を痛められているといいます。そのため、以前と同じように休暇をとることや、高額な宝飾品を新調されることを望まれなかったのだと思います」(皇室担当記者)

愛子さまは成年されたにもかかわらず、慣例となっている専用のティアラを作られず、叔母の黒田清子さんのものを借り受けて宮中行事に臨まれた。

「このような愛子さまのご姿勢も、天皇陛下と雅子さまの暮らしぶりから学ばれたものでしょう。2011年の震災以降は、節電にも努めていらっしゃいます。家具やお手回りの品も修繕を繰り返し、よいものを長く使うのも皇室の伝統です」(前出・皇室担当記者)

愛子さまにも受け継がれることとなった、天皇ご一家の慎ましやかな生活。このような暮らしぶりに、多くの人々が感動の気持ちを抱いている。

《国民に寄り添おうとされるお気持ちがひしひしと伝わります》
《税金も物価も上がって、給料変わらなくてカツカツだけど、天皇家ご一家のサンヨネお話を聞くと、頑張ろ!って思える》
《国民に寄り添われるお気持ち、本当にありがたく感動いたします。でも天皇家のたったお一人のお子さまなのですから、相応しいティアラの新調を贅沢だと思う国民は少数派だと思います》
《愛子様の素敵なティアラ姿を拝見する事は確かに楽しみではあったが、この可能な限りお金を使わないようにと立ち回るお姿だけでも寄り添ってくれてるようで嬉しくなるな》

■「ぜいたくを避けるという意味において、金銭感覚が自分と同じ人」

ご成婚されてから今年で30年となる両陛下だが、御一家の”倹約精神”は、陛下がかつて提示されていた婚約の“条件”にも見て取れる。

1985年2月、オックスフォード大学に留学中の陛下は、25歳のお誕生日の前日に開かれた記者会見で、理想のお妃像についてこう語られている。

「結婚する相手として自分と価値観が同じである人が望ましいと思います。具体的に言えば、美しいものを見たときに、それを美しいものとして評価できる、大切なものだったら大切なものと認識して大切に扱う人。

ぜいたくを避けるという意味において、金銭感覚が自分と同じ人がいいと思います。たとえば、ニューヨークのテファニーに行ってあれやこれやものを買うってことではちょっと困る」

この条件にぴたりと当てはまるのが雅子さまだったのだ。

「雅子さまは、お召し物やアクセサリーをリフォームやお手入れされながら、繰り返し使われています。独身時代にお召しになられていたコートを結婚後により若々しく着こなされたり、同じドレスを何回も着用されたり、スカーフやコサージュを変えることで同じお洋服でも違う印象に変えられたりされていますね。このような、ものを大切にし、ぜいたくを避けるというご姿勢は、陛下の価値観と合致されているのです」(前出・皇室担当記者)

国民と苦楽を共にしたいという陛下のお心も変わらぬことながら、雅子さまもそのお気持ちに寄り添われ続けているようだ。

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