【台風情報】台風9号中心付近で湧き上がる雲 今後急速に発達 “非常に強い”勢力で沖縄の南へ その後はどこへ? 台風10号も含めた気象庁&海外進路予想

台風9号は発達期 今後急速に発達で「非常に強い」勢力へ

現在、フィリピンの東海上にある台風9号。衛星画像を見ると雲が円状にまとまってきました。中心付近には湧き立つような雲がいくつも見られます。台風は発達期に入っていて、今後急速に発達するでしょう。

それでは台風9号、そして北上中の台風10号も含めた進路予想について、気象庁や海外予報機関のデータを参考にみていきます。

台風9号 気象庁

台風9号はフィリピンの東を時速10km/sで南下しています。現在、暴風域を伴って「強い」勢力となっています。大きさは比較的コンパクトな台風です。

このあともゆっくりと南下しながら発達し、27日には「非常に強い」勢力となる見込みです。その後、北上に転じて非常に強い勢力のまま、31日には台湾付近を中心とする予報円に達する予想です。

台風9号 アメリカ海軍

気象庁の進路予想と同じような傾向です。最大風速の予想をみてもわかるように、30日未明には130ノットと予想していて、アメリカ海軍も台風9号はかなり発達するとみています。

ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)

では、5日先までの進路予想の “その先”は、どこへ向かう可能性があるのでしょうか。海外の予報機関のデータを参考に見ていきます。

台風9号 5日後の先はどこへ 日本に接近の可能性は?

気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」を意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表します。

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

気象庁は台風の進路予想についてアンサンブル予報の結果は公表していません。そこで、一般にも公開されている海外の予報機関の結果を参考にみていきます。

台風9号 ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターが公開している10日先(240時間先)までのアンサンブル予想結果です。

これをみるとフィリピンの周辺海上に位置した後、台湾方面へ向かうデータが多いことはわかりますが、その後についてはかなりバラバラです。北へ向かうのか、西へ向かうのか、東なのか、まだ定まっていない状況です。

台風9号 アメリカ海洋大気庁

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想結果(240時間先)も台湾方面へ向かったあとは中国大陸へと進む傾向が多くなっています。一方で、今の所は日本列島に向かってくる予想は少ないといえます。

台風9号はこれから急速に発達して非常に強い勢力となります。来週半ばに先島諸島などに大きな影響が出る可能性があります。今後の最新情報をご確認ください。

台風10号 気象庁&欧米の進路予想は

台風10号 気象庁

台風10号 アメリカ海軍

気象庁やアメリカ海軍の進路予想はほぼ同じような傾向です。北上して日本の東海上に進んだあと、その後は北海道の東の海上で東よりに向きを変える予想です。気象庁の予想では30日未明には温帯低気圧へと変わっている見込みです。それほど発達はしない見込みで暴風域は伴わない予想となっています。

台風10号 ヨーロッパ中期予報センター

台風10号 アメリカ海洋大気庁

台風10号についての欧米予報機関のアンサンブル予報の結果をみると、進路予想の傾向はわりとそろっていることがわかります。最も西寄りの傾向をとった場合に東日本や北日本に近づく可能性はあります。

© 株式会社中国放送