「させぼJAZZ」に新たな風 地元高校生バンド初出演 5校からメンバー選抜 みんなを笑顔にする演奏を届けたい

ジャズのイメージを高めながら練習に励む高校生=佐世保市椎木町、長崎短大

 27日に長崎県佐世保市三浦町のアルカスSASEBOで開かれる「させぼJAZZ 2023」に、県北地区の高校生で編成する「ハイスクール JAZZ オールスターズ」が出演する。“ジャズの街、佐世保”の新たな活気となるライブが期待され、メンバーは「わくわくする。本番が楽しみ」と意気込んでいる。
 1991年に始まった佐世保のジャズフェス。今回で30回目を迎え、初の試みとして、地元高校生の選抜グループがエントリーする。九州文化学園、清峰、松浦、西海学園、佐世保工業の吹奏楽部に所属する計約60人の編成で、本格的なジャズナンバーに挑戦する。
 演奏曲は名曲「イン・ザ・ムード」「ムーンライト・セレナーデ」など。ほとんどの生徒がジャズは初体験。独特の表現やリズムなどをイメージしながら最終調整に励んでおり、金管、木管、打楽器などのアンサンブルで送るダイナミックなサウンドが注目される。
 西海学園1年の谷旭陽さん(15)はトランペットでアドリブパートにもチャレンジする。「大編成のバンドで音を合わせるのが気持ちいい。心地よい音を響かせたい」。させぼJAZZでは世界や日本で活躍する佐世保出身の小川慶太さん、山近拓音さんらによる生ステージがあり、「一流の演奏を聴くのも楽しみ。刺激になる」と目を輝かせる。
 九州文化学園3年の多郎浦愛蘭(あいら)さん(18)は「みんなを笑顔にする演奏を届けたい。ほかの学校の人と練習し、いろんなことを吸収できる。いろいろ経験して、ずっと音楽を楽しみたい。同世代の人にもステージを見てほしい」と語る。
 音楽教諭として経験豊かな長崎短大准教授の中村明夫さん(50)が指導。「吹奏楽で頑張ってきたことを下地に、ノリを感じながらジャズを楽しんでほしい。町づくりの催しに参加することにも意義がある。いろんなチャンス、勉強になる」と、ビッグイベントを通じた高校生プレーヤーの成長を願っている。

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