いよいよ開業! LRT・ライトラインを"祝う"取り組みと期待感とは…

 いよいよ26日に開業を迎えるLRT。その開業を祝おうと宇都宮市や芳賀町、それに民間企業や団体などではさまざまな取り組みが行われています。

 宇都宮市の人気の餃子を1度に楽しむことができる「来らっせ」では、「来らっせ」を運営する宇都宮餃子会が、LRTの開業を祝おうと限定のメニューを考えました。

 それがコチラ、LRTの車両を表現した餃子・名付けて「LRT餃子」です。

(宇都宮餃子会 鈴木章弘事務局長)
「こだわりだらけですね。LRTって私たち宇都宮市民にとっても長年の待望の路面電車なので、行政だけではなく民間も祝いたいという気持ちからはじめました」

 このLRT餃子、車両の黒色の部分は竹炭を生地に練りこんで表現していて、黄色のラインはチェダーチーズを乗せて仕上げています。

(記者:小野)
「中身は野菜が多くて本格的な味わいなんですけど、チェダーチーズもアクセントになっていてとても美味しいです」

 見た人の目を引く餃子でありながら宇都宮餃子の王道の味。宇都宮餃子会がこのLRT餃子に込めた思いは…?

(宇都宮餃子会 鈴木章弘事務局長)
「餃子を召し上がっていただく方が年間800万人以上いらっしゃる中で、LRTを知らない方も多いわけですよ。私共の施設に来ていただいて、この餃子を食べて「こういう車両があるんだ」「乗ってみたいな」と感じていただきたいと思います」

 LRT餃子は、9月30日まで1日15食限定で販売されています。餃子を通してLRTを栃木県内だけでなく全国にPRします。

 一方、LRTの沿線にある店舗はLRTへの期待を覗かせます。LRTの停留場「ゆいの杜東」から徒歩5分の場所に店を構える菓子店「杜のパティスリー・ぐるまん」です。

 ショーケースにずらりと並んだ旬のフルーツなどをふんだんに使い味はもちろん見た目も楽しめるケーキが魅力です。オーナーシェフの石川喬さんは、LRTが開通することを見越して、6年前にこちらに店舗を構えオープンの2年前から沿線が発展する可能性を感じていたといいます。

 「ゆいの杜」を含む清原地区はLRTの開業を見据えて発展していき、人口が4年前に3万人を超えました。この20年間でおよそ1万人増えました。

 LRTの開業は当初予定されていた去年(2022年)3月から大規模な地盤改良工事の影響などで1年ずれ込み、さらに工事の遅れで今年(2023年)8月と再び延期されていました。
 
 石川さんは待ちに待ったLRTの開業に期待を膨らませていました。

(杜のパティスリー・ぐるまん 石川喬さん)
「近隣のお客さん以外にもLRT沿線のお客様にも来ていただけるかなと思っていますので、効果を期待しています。ゆいの杜に若い家族や年配の方などがLRTに乗ることで来ていただきやすくなると思う。お客さんでお酒を飲む方は、運転を気にしなくてお酒が飲めるようになるという声も聞きます」

 そして、開業を記念してLRTをイメージした限定のメニューを作りました。

(杜のパティスリー・ぐるまん 石川喬さん)
「ライトロールというロールケーキと宇都宮市のロゴの入ったプリントクッキーを予定しています。ゆずとレモンを使ったゆずレモン味となります。お菓子屋さんとしてお菓子で何かできないかと思ってロールケーキでLRTの色と形をイメージして作りました。宇都宮の未来を感じてくれたらなと思います。」

 ロールケーキとクッキーは開業に合わせて26日から、来年(2024年)3月末までの販売を予定しています。

 LRTの停留場「陽東3丁目」のすぐそばにある「カズサヤ写真館」です。店内に入るとすぐ目に入ってくるのが、こちら。正面からスマートフォンなどで写真を撮ると…、運転士になった気分が味わえます。

 運転士の制帽とネクタイはこの店のマネージャーの菊地さんが段ボールやナイロン生地などを使って手作りしました。この展示は10月1日まで予定しています。

 もともとは清原地区の渋滞解消のために作られたLRTですが、その影響はすでにさまざまなところに波及しています。JR宇都宮駅東口の再開発事業も進み、現在は複合施設「宇都宮テラス」や新しいマンションなどが立ち並んでいます。

 LRTは交通の在り方を変えるだけでなく、宇都宮市と芳賀町の新しいシンボルになることも期待されます。LRTの開業によってさらに街並みはどのように変化して彩られていくのか。

 歴史的瞬間は、いよいよ26日です。

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