テニスの第50回全国中学選手権は18~21日、高松市の香川県総合運動公園テニス場で行われ、長崎県勢は男子個人シングルスで太田周(長与3年)が初優勝した。
男子シングルスは各地区を勝ち上がった32人が出場した。ノーシードの太田は初戦を6-4で制すると、その後も実力者を次々に退け、準決勝で第1シードの義基耀(三重・大池3年)を6-1で圧倒。決勝も今井力輝(岐阜・陶都3年)に6-2で快勝した。
長崎県勢は太田のほか、女子シングルスに山髙心慎(中里3年)が出場。2回戦まで進んだが、5-7で惜敗して8強入りを逃した。
◎「将来はプロに」
幼いころから全国レベルで活躍してきた太田(長与3年)が、男子個人シングルスで中学王者に輝いた。日本一は長与北小6年時のJPTA全日本ジュニアトーナメント以来2度目。7月の九州ジュニア選手権(U16)で8強にとどまって以降、この1カ月間で苦手のバックハンドを徹底強化して優勝トロフィーをつかんだ。「強い人たちに勝てて自信になった」と率直に喜んだ。
5学年上の兄、翔さんの影響で3歳のころに初めてラケットを握った。長崎TLDを拠点に練習を続け、小学5年の冬には錦織圭らを輩出したIMGアカデミー(米フロリダ州)への短期留学を経験。その後も順調にキャリアを積んでいる。
成長期真っただ中で現在の身長は172センチ。「感覚が追いつかない部分もある」という中、これ以上ない好結果を出した。14歳の大器は「高校、大学と着実に成長して、将来プロになれたらうれしい」と夢を語った。