障害者アーティスト共演 福祉関係者向けに公演 瑞宝太鼓と佐藤ひらりさん

佐藤ひらりさんはキーボードの弾き語りで歌声を響かせた

障がい者長崎打撃団瑞宝太鼓(長崎県雲仙市)と、全盲のシンガー・ソングライター佐藤ひらりさん(22、三条市出身)によるコンサートが25日、上越市の上越文化会館で開かれた。夜の一般公演に先立ち、福祉関係者向けの公演を同日午後に実施。迫力の打音や優しい歌声に聞き入った。

関係者向け公演は上越市内の福祉施設の利用者、特別支援学校の児童生徒、民生委員、児童委員ら975人を招待した。

知的障害の当事者で構成するプロ和太鼓集団の瑞宝太鼓は豪快な打音に加え、口唱歌(くちしょうが)による表現や、アクロバティックな演奏などさまざまなパフォーマンスで魅了。団長の岩本友広さんは「私たちは障害があるが、舞台の上では何の障害もない。太鼓の音で、たくさんの人を幸せにできる。みんなが音でつながり、一つになる」と語った。

佐藤さんはオリジナル曲の「ほめられて伸びる子行進曲」や、人生で最初に好きになった歌手だという美空ひばりさんの「東京キッド」などを歌唱。聴衆は手拍子で演奏を盛り上げた。

ワークセンターおおすぎのさと(浦川原区虫川)の利用者女性は「太鼓は迫力があってすごかった。佐藤さんの歌も素晴らしかった」と話した。

瑞宝太鼓の演奏。全身を震わせる力強い打撃を披露

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