郷土力士に大声援 輝、大の里が出迎え 大相撲金沢場所

列をつくるファンにうちわを配る輝(手前)と大の里(奥)=26日午前8時40分、金沢市総合体育館

 北國新聞創刊130年記念・大相撲金沢場所(北國新聞社主催)は26日、金沢市総合体育館で開かれ、4年ぶりの巡業で訪れた力士112人に、相撲どころ石川のファンが「待ってました」とばかりに熱い声援を送った。七尾市出身、十両輝(かがやき)(金沢市西南部中OB、高田川部屋)と、来月の秋場所に新十両となる津幡町出身、幕下大の里(二所ノ関部屋)の地元勢が土俵に上がると、ひときわ大きな拍手が沸き起こった。

  ●4年ぶり開催

 金沢場所はコロナ前、2019年10月以来の開催となる。横綱照ノ富士(伊勢ケ濱部屋)、貴景勝(常盤山部屋)、霧島(陸奥(みちのく)部屋)の両大関らが参加した。開場時刻である午前8時半の2時間近く前から、当日券を求めるファンが体育館前に長い列をつくった。

  ●握手会100メートルの列

 地元勢2人は、来場者にうちわを配る役を担った。続いて輝は、朝の握手会にトップを切って登場。大勢のファンが待ち構え、館内に100メートルほどの列ができた。妙義龍(みょうぎりゅう)(境川部屋)、翔猿(とびざる)(追手風部屋)、阿炎(あび)(錣山(しころやま)部屋)の個性派人気力士3人も握手会でファン対応した。

 来場所、再入幕を果たす輝は、4年ぶりの金沢の土俵に「久々に、こんなに大勢の人が盛り上がっている前で相撲を取ることができ、地元はいいものだと思った。本当にありがたい」と語った。稽古後の囲み取材で大の里は、顔から汗をしたたらせながら「正式発表は2日後だが、こうやって関取になって地元の巡業に参加でき、本当にうれしい」と充実感たっぷりの笑顔を見せた。

 金沢場所では、公開稽古と取組のほか、髪結の実演や相撲甚句、コントのような実演で相撲のルールを面白おかしく紹介する「初切(しょっきり)」などが披露された。

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