「仲良くいつまでも」川面にゆらり500個の灯籠、過ぎゆく夏を惜しむ 城崎温泉街で「灯篭流し」 兵庫・豊岡

夜の川面に幻想的に浮かぶ灯籠=豊岡市城崎町湯島

 城崎温泉街の夏の風物詩の一つ「灯篭流し」が25日夜、兵庫県豊岡市城崎町湯島の大谿川であった。ろうそくの明かりがともった約500個の灯籠が浮かび、過ぎゆく夏を惜しむように川面を照らした。

 約1カ月にわたって花火などの催しを繰り広げた「城崎温泉夏物語」を締めくくる行事として、城崎温泉観光協会が実施。28回目となった。

 午後7時ごろから、地元住民や浴衣姿の観光客らが「夫婦仲良くいつまでも暮らせますように」「合格祈願」など思い思いの願いなどを書き込んだ灯籠を順番に川面に流し、柳の葉が揺れる川岸や橋の上から、静かに流れる柔らかい光の灯籠を見つめていた。終盤には、250発の花火が夜空に咲いた。

 明石市からカップルで訪れた看護師の女性(25)は「灯籠が見られるとネットで見て、誕生日に合わせて旅行にきた。すごくきれい」と言い、写真に収めていた。(丸山桃奈)

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