ロシア、義勇兵も国家に誓約 大統領令署名、ワグネル統制へ

ロシア・モスクワのクレムリンで会合に出席するプーチン大統領=17日(タス=共同)

 ロシアのプーチン大統領は27日までに、ウクライナでの軍事作戦に自発的に加わる義勇兵らに対し、国家に献身し司令官の命令に服するとの誓約を義務付ける大統領令に署名した。6月に反乱を起こし、今月23日に搭乗機の墜落で死亡したとみられるプリゴジン氏が創設した民間軍事会社ワグネルの戦闘員を念頭に、国防省の統制を強化して事実上、軍に編入する狙いとみられる。

 大統領令は、軍務を遂行する者やウクライナでの「特別軍事作戦」従事者は、国旗の前で「憲法を順守し、ロシアの独立を守るために献身する」と誓うよう命じている。

 ロシア紙、新イズベスチヤ電子版は26日、ワグネル戦闘員を国の支配下に置く動きだと指摘した。

 墜落ではワグネル幹部で軍事面の指導者だったウトキン司令官も死亡したとされる。プーチン氏は反乱を「裏切り」と糾弾していたため、政権側の関与を疑う声が出ている。

 プーチン氏は反乱収束後の6月29日にプリゴジン氏らと会談。トロシェフ司令官を新たな指導者として軍務を継続するよう提案したが、プリゴジン氏が拒否していた。

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