子どもら育てたトマトでピザ作り 地元パン職人が協力、自然の恵み味わう

トマトを盛り付けてピザを作る親子(京都府京丹波町富田・富田公民館)

 京都府京丹波町富田の子どもたちが、地元農家の指導を受け、各家庭でミニトマトを育てた。このほど、子どもたちは丹精込めたトマトを使ってピザを作り、自然の恵みを味わった。

 京都府が認定する「きょうと食いく先生」として小中学校などで農業の魅力を伝えている永井吉幸さん(43)が、「地元の子どもたちにも農作物の栽培を体験してほしい」との思いから、初めて企画した。

 5月に植木鉢と肥料などを独自にブレンドした土、トマトの苗を30セットほど作り、地域の子どもたちに配った。栽培方法は「富田子ども会」のLINE(ライン)グループを通じて共有。「割り箸で支柱を立てて苗と8の字で結ぶ」「花が咲いたら脇芽を取る」など、写真と一緒に丁寧な説明を投稿し、それぞれの家庭で実践してもらった。

 7月下旬、地元のパン職人らが協力し、育てたトマトを使ったピザ作り体験会が富田公民館で開かれた。子どもたちは伸ばした生地にピーマンやベーコンなどをのせ、仕上げに自ら育てたミニトマトをバランスよく置いた。

 完成したピザを手にした女子児童(7)は「実はトマトが苦手だったけれど、自分で育てるうちに好きになった。甘くておいしいので、ピザも食べるのが楽しみ」と話した。

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