【24時間テレビ46】難病に立ち向かう女子大生が「声を失う前に届けたいメッセージ」。藤原丈一郎&水卜麻美が感じたこととは?

日本テレビ系では、2日間にわたって「24時間テレビ46『愛は地球を救う』」(8月26日午後6:30~27日午後8:54)を生放送。なにわ男子が初めてメインパーソナリティーを務め、「明日のために、今日つながろう。」をテーマに、東京・両国国技館からさまざまな企画をおくる。昨日26日には、「世界の果てまでイッテQ!」の女性芸人と耳が不自由な高校生が“最強ダンス高校生”と共にインド映画「RRR」のナートゥダンスに挑んだ圧巻のパフォーマンスや、YOSHIKIとチャリティーパーソナリティーの芦田愛菜が「日本列島ダーツの旅的全国1億人インタビュー!!」で各地で暮らす人々と触れ合う様子を届けた。さらに、生放送で発表されたチャリティーランナーのヒロミが国技館を目指し、懸命に走る姿を随所で伝えている。

なにわ男子・藤原丈一郎は、難病に立ち向かう25歳の女子大生を取材した。熊本県に住む25歳の山本栞奈さん。児童養護施設で育った彼女は、高校卒業後、筋力が次第に失われていく難病を患い、寝たきりの生活を送っている。2020年の熊本豪雨災害の影響で、何カ月もリハビリができない時期が続き、病気は悪化。そんな時に、障がいがありながらも働く社会福祉士の女性と出会う。病気は進行していくため、いずれは自分の声で話すことができなくなってしまう。そんな中、山本さんが「声を失う前に届けたいメッセージ」を伝えた。

20代になったばかりで病を宣告された山本さん。1人で起き上がることができなくなってしまい、やりたいことがたくさんあるのに、希望がない状況に自暴自棄になった日々もあったという。そんな彼女を変えたのは、社会福祉士の坂田照美さん。自分と同じように難病を抱えて車いすで生活を送りながら、人の支援をする坂田さんの姿に感銘を受けた山本さんは、障がいや病気の人をサポートする社会福祉士を目指すことに。現在は熊本学園大学に入学し、週2回の授業を受けている。彼女のもとを訪れた藤原は、しっかりと収納された勉強資料を見て「めっちゃまとめられてる!」と感嘆の声を上げた。

山本さんは、大学に通うほか、講演会で障がいのある人の思いを伝えたり、同じ悩みを持つ人とオンラインで情報交換をしたり、声を失った人が自分での音声データで話せるツールをIT企業と開発したり、自分にできる活動をしている。しかし、筋力の衰えから自力での呼吸が難しくなると、気管切開手術をして人工呼吸器をつけるとなると話せなくなってしまうという。「自分の取りえがなくなると考えることもあるが、今できることをやろうと思っている。(私と同じような人のためにも)一緒に道を開いてあげたい」と力強く語る山本さんを、藤原が温かく見守った。

山本さんは「声を失う前に全国の人にメッセージを送りたい。そして何よりも家族を見てほしい」と、18歳まで児童養護施設で過ごし、家族との思い出がないことも明かした。そんな特別なスピーチを見届けるため、山本さんが好きだという水卜麻美アナウンサーが熊本に駆けつけた。サプライズで登場した水卜アナに山本さんは、「うそでしょう! 水卜ちゃん意外と細いです!」と声を上げると、水卜アナも「一番うれしい言葉を知ってる!(笑)」と満面の笑みを見せた。

山本さんはスピーチで、「私の生きざまを皆さんに少しでも知ってもらい励みにしてもらいたい。ご飯を食べること、お風呂に入ること、おしゃれをすることは私にとって当たり前ではない。引け目を感じながら生きていかなければならないのかと感じることもあります。でも、どうせ生きるなら笑っていたい。それが私のモットーです。自分がしてもらった恩を支援が必要な人に還元していきたいです。自分の宝物は家族です。離れていてもずっと忘れることはありません。お父さん、お母さん産んでくれてありがとう。私を支えてくれている看護師さん、ヘルパーさんありがとう。私は幸せ者です」と締めくくった。スピーチ後、藤原と水卜アナは目に涙を浮かべながら山本さんに寄り添い、最後には笑顔で写真撮影も。

国技館で、藤原は「(山本さんは)元気だし、しゃべることも大好きな方。水卜さんや僕に、カメラが回っていない時にも『ちゃんと寝ていますか? ご飯食べていますか?』とたくさん声を掛けてくれました。そして、誰かのために役に立つという思いがすごく伝わりました。彼女の強い思いが視聴者の皆さんにも伝わって、明日への原動力になってくれたら」と思いを明かし、水卜アナは「とにかくとても楽しかったです。山本さんの言葉はとても強く、一人一人に届けようという思いが強かったです。私も熊本から帰る頃にはとても心が軽くなりました」と振り返った。

VTRを見守っていた松岡茉優も「私は山本さんと同世代なのですが、とても愛情が伝わる言葉の選び方をされる方だなと思いました。声を失ってしまっても、ぜひ文字などで発信を続けてほしいです」と今後の活動に期待を寄せた。

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