愛犬・ぽん太が教えてくれたこと。~2つめのお話~

こんにちは。内田友賀です。

昨年11月、天国へと旅立ったぽん太。

言葉を話さぬ彼が全身で伝えてくれたのは、「命のあり方」そのものでした。

私はこのコラムで、ぽん太が教えてくれたことを言葉にして綴ってきました。ぽん太と私の、交換日記なのかもしれません。

彼が教えてくれた温かいメッセージが、1人でも多くの人の心に、ひとやすみの陽だまりをつくってくれるといいなと思っています。

ぽん太が教えてくれたこと。

\「ま、いいか♡」が合言葉。その許容力が、平和をつくるんだ/

ぽん太が選んだのは「調和」のこころ

ぽん太は、とても心穏やかな性格でした。自分が暮らす空間での争いごとを嫌い、平和の環境を積極的に創り出していたと思います。そんなぽん太ですが、決して意思がなかったわけではなく、何でもかんでもウェルカムだったわけではありません。

こころを持つ生き物として、やはり相容れないこともあります。でも、暮らしの中ではそれを受け入れていかないといけない。そんな時、ぽん太はいつも、嫌だという意思と、それでも受け入れるよという許容の両方を上手に見せてくれたのです。

子どもたちと学んだ関係

それが一番顕著だったのが、家族に「子ども」が増えた時。ぽん太にとっては、大人の人間とも違う新しい生き物との遭遇でした。

家族の注目は一気に子どもに向きますし、予測不能な動きに甲高い声。ぽん太にとって最初は心地よいものではなかったと思います。

しかし、彼が気づいたことは「これから僕は、この子と同じ群れで生きて行くんだ」ということ。ここで、彼の「協調性」の出番です。

「大好き!」とまではいかないけど「嫌いじゃない」

一方の子どもはというと、ぐんぐんと成長してぽん太に興味津々。ぽん太は、大切なおもちゃを取られたり、耳やしっぽを引っ張られたり、追いかけられたり、抱っこされたり。

時には「アー!」と柴犬特有の一括をいれながらも、最後は「ま、いっか」と受け入れることをはじめ、自分の中で「君たちのこと、まだ大好きとまではいかないけれど、嫌いじゃないよ」と折り合いをつけていくのです。

そこで大切なのが、ぽん太の協調性を、当たり前のことと捉えずに「ありがとう」と伝えることだと思います。そうすることで彼は、自分の選択に自信と安心を得るのだと思うのです。

「ま、いいか♡」が合言葉

ぽん太が教えてくれた「ま、いいか♡」の精神は、私たち人間が生きて行くうえでも、とても大切なものです。暮らしの中でストレスを感じることは、たくさんあります。もちろん、自分を守るうえで必要な闘いもあるでしょう。ぽん太が教えてくれた「ま、いいか♡︎」は、決して妥協でも我慢でもありません。

自分も相手も少しだけ生きやすくなる、小さな「許容」というキッカケだと思うのです。

周りの環境が自分に合わない時やストレスを感じた時、肩の力を抜いてぽん太の合言葉を口にしてみてください。

「ま、いいか♡︎」

そうしたら、何となく世界が優しく見えてくると思います。

これが、ぽん太が長年かけて教えてくれたことの、2つ目のお話。

Lots of love.

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