「予想以上に速くてビックリ」名手・申ジエはグリーン上で“誤算”

まさかの3パットで惜敗(撮影/中野義昌)

◇国内女子◇ニトリレディスゴルフトーナメント 最終日(27日)◇小樽CC (北海道)◇6695yd(パー72)◇雷雨(観衆1234人)

「(速さを出す)ローラーをかけていたみたい」。クラブハウスへ帰ってくるなり、申ジエ(韓国)は帯同キャディに“敗因”を告げた。

プレーオフ17番(パー3)のティショットを打ち終えた時点では、最も優勝に“近い”位置にいた。手前にショートした菊地絵理香、バンカーに落とした岩井明愛に対し、オナーで5UTを握って唯一グリーンを捉えた。

大きく右を向き、下りのフックラインに乗せた5mのバーディパット。ボールはカップのわずかに右を抜け、そして止まらなかった。2mもオーバー。返しを決められず、寄せワンでしのいだ菊地にタイトルをさらわれた。雷雨で長時間の中断を挟んだことによるコースメンテナンス。「練習グリーンが重かったので、そのイメージで打ったら予想以上に速くてビックリしました」と振り返る。

それでも2位フィニッシュ。メルセデスランキングで今大会を欠場した山下美夢有との差を、4日間大会の優勝ポイント(300pt)に相当する301.91ptに広げた。「来週も出るので。来週の試合からメジャー(2週後の日本女子プロ選手権)まで頑張ります」。海外メジャー3試合を挟んで6月以来の復帰戦となった国内ツアー。敗れてなお、強さを印象付けた。(北海道小樽市/亀山泰宏)

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