猫の注意したい『眠り方』4つ 病院に行く必要はあるの?

1.体を丸くして眠る

猫が円を描くように綺麗に丸まった眠り方をするときは、リラックス状態と体調が悪いときと状況によってパターンが分かれます。

注意したいのは、人目のつかない場所で寝ており元気がないときです。暑い日の熱中症対策では、エアコンの温度設定が低すぎたり、猫の体に風が直接当っていたりすると体が冷えてしまうため、急所のお腹を守るように体を丸くして眠ります。

食欲や排泄、元気などに問題がなければ様子見になりますが、突然寝床や眠り方が変わったら室内の温度に問題がないか見直してみましょう。

2.足を伸ばして眠る

寒い時とは逆に体が熱くなっているときは、前足や後ろ足を伸ばして熱を放出させるようにして眠ります。病院に行く必要があるのは、「口で呼吸している」「食欲がない状態が続いている」などの苦しそうな症状があるときです。

猫の熱中症では体が小さい分、重症化もしやすいです。体の震えやぐったりした様子があれば早急に動物病院へ連れて行ってあげましょう。

3.睡眠時間が長すぎる

日中の大半は眠っている猫も、朝や夕方以降は飼い主さんに合わせて起きていることも多いでしょう。

しかし、ご飯の時間になっても眠っていたり、飼い主さんの呼びかけや遊びの誘いにも反応を示さない時は、体の具合が良くないのかもしれません。食欲や排泄などの生活に問題があれば、病気の早期発見のためにも動物病院を受診したほうが安心です。

一方で、体に病気がなくても、毎日の生活の中で刺激が少ないと鬱のような無気力状態に陥ってしまっている場合もあるでしょう。「遊ぶ時間を増やす」「おもちゃの種類を変える」「ご褒美を用意する」など気分転換になることを生活の中に取り入れていくことが大切です。

4.壁や柱に頭を押し付けて眠る

壁や柱に頭を押し付けながら眠る様子が頻繁にみられたら、病気による体の違和感を抑えようとしているのかもしれません。これは「ヘッドプレス」と呼ばれていて、起きている時は頭を床に擦り付けたり、落ち着きのない様子もみられたりします。

ヘッドプレスの原因は、脳腫瘍や脳炎といった脳にまつわる異常や神経系へのウイルス感染などさまざまです。

猫の額を足元につけるような眠り方もあるため病気を疑うには難しいですが、ヘッドプレスが繰り返されていることや猫の活動の範囲、食欲、体重の増減などの気になる点があれば動物病院で検査を受けたほうが良いでしょう。

まとめ

猫は室内の温度や音、光、ニオイなどの不快に感じる環境を避けながら、気持ちや体調によって眠り方を柔軟に変えています。そのため、猫の眠り方だけでは病院に行くべきかの判断が難しいので猫の様子と行動を含めて総合的に判断する必要があります。

「食欲がない状態が続いている」「下痢や嘔吐を繰り返す」といった体調不良や「体の痙攣」「頻繁に鳴くようになった」などの異変から不安に感じることがあれば、迷わず動物病院に連れて行ってあげるようにしましょう。

普段から猫がどのようにして眠っているかを観察していると、少しの異変にも気付きやすくなるかもしれません。猫の健康状態や好みの眠り方を把握しておき、危険なサインを見落とさないようにしてあげたいですね。

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