東京五輪スケートボード銅メダリストで、富山新聞でコラム「楓奈(ふうな)のスケボーnote」を連載する中山楓奈選手(龍谷富山高3年、ムラサキスポーツ)は27日、同市湊入船町の親水広場でトークショーとサイン会に臨んだ。自身が監修したスケートボード施設「ニックス アーバンスケートパーク」や競技生活について語り「パリ五輪に出て、金メダルを目指して頑張ります」と意欲を示した。
中山選手は26日に富山駅北で竣工したパークについて「助走距離や競技で使うレールの高さ、長さ、次のセクションまでの距離などにこだわった」と説明。まちなかにできたことで市民がスケートボードに接する機会が増えるとし「やりたいなって思って、スケートボードを始める人が増えるとうれしい」と話した。
●国際大会練習できる
パークを整備した建設コンサルタントNiXJAPAN(富山市)の社員で、今回、設計を手がけた大西太和さんが登壇し、「トップアスリートの中山選手からのアドバイスを受け、国際大会級の練習ができる施設に仕上がった」と手応えを語った。
中山選手は鎖骨の骨折後に出場したストリートリーグ(SLS)第2戦東京大会は、いつもより慎重な気持ちで出場したと明かし、「得意のフロントKを一発で成功できて、安心した」と振り返った。応援してくれた人への感謝を胸に競技に臨んでいるとし、「死ぬ気で乗りに行く」をモットーとしていると語った。
東京五輪金メダルの西矢椛(もみじ)選手(サンリオ)が交流サイトで公開しているスケートボードの動画を見て「かっこいい」と思ったとし、「自分も動画の撮影に挑戦してみたい」と意欲を見せた。
トークショー後のサイン会では約70人が列をつくった。中山選手が表紙を飾った米雑誌「スラッシャー」にサインをもらった金沢市十一屋小の榎並琴音さんは「滑っている姿もかっこいいけど、トークをしている中山選手もかっこよかった」と笑顔で話した。