リリーウルフ初制覇 新潟医療福祉大に2―2 北信越女子サッカー

サポーターと初優勝を喜ぶリリーウルフの選手=金沢市民サッカー場

  ●新井千金の同点ゴール

 2023北信越女子サッカーリーグ1部後期最終節(27日・金沢市民サッカー場)首位のリリーウルフF石川は2位の新潟医療福祉大と対戦した。引き分け以上で優勝が決まる一戦は、1点を追うアディショナルタイムにFW新井優紀の同点弾が決まり、2-2で初の栄冠をつかんだ。今月中旬には、なでしこリーグ2部参入を懸けた予選会出場資格も取得。発足3年目で飛躍のシーズンを迎えている。

 前半1分にMF久永望生が先制ゴールを奪ったが、追いつかれて前半終了。後半は勝ち越しゴールを許し、苦境に立たされたが、新井が途中出場した直後に鮮やかなボレーシュートを決めた。劇的な優勝に選手は抱き合って喜び、観客374人のスタンドも沸き返った。

  ●発足3年目 旅館従業員と「二刀流」

 チームは2021年に発足。練習拠点は小松市で、所属する28選手は提携する加賀温泉郷の旅館で働きながら「二刀流」で練習に励む。21年は北信越2部で優勝、昨年は1部で新潟医療福祉大に次ぐ2位で、今年は12勝2分けの負けなしで雪辱を果たした。

 みやびの宿加賀百万石(山代温泉)に勤務する新井は「毎日が充実している」と言い、千金ゴールには「がむしゃらに蹴った。感無量です」と喜びを爆発させた。

  ●9月なでしこリーグ挑戦

 なでしこリーグ2部参入の予選会は来月21~24日に福島県で7チームが出場して行われる。上位3チームに、なでしこリーグ2部10位を加えた4チームの総当たり戦で上位3チームに入れば、2部に参入できる。主将の広瀬さつきは「攻守に課題は山積み。チーム一丸で一つでも上を目指したい」と意気込んだ。

同点ゴールを決めた新井(右)

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