茨城県ひたちなか市那珂湊地区の「みなと八朔(はっさく)まつり」最終日の27日朝、みこしを海中でもむ「お浜入り」があり、担ぎ手の威勢のいいかけ声や激しい水しぶきが観客を魅了した。
お浜入りは午前6時過ぎから同市和田町の那珂湊漁港で行われた。ふんどし姿の担ぎ手の男性たちが約10分間、水しぶきを上げながら、みこしを海中で回したり、もんだりした。
みこしが海に入ると、ほぼ同時に突然大雨が降り始めたが、陸に上がるとやんだ。雲の隙間からは朝日が差し込み、みこしを照らし出していた。
10年ぶりに見たという同市平磯町の黒沢久美子さん(49)は「那珂湊ならではの迫力ある神事を見られて良かった」と喜んだ。
同まつりは300年以上続く那珂湊天満宮の祭事。26日から各町内の豪華な屋台や市指定無形民俗文化財の「六町目獅子」「元町みろく」が練り歩き、見る人を楽しませた。