首を寝違えたときの治し方とは?原因や正しい対処法を紹介

「首を寝違えると、上や横を向けなくて仕事に支障が出る」

「朝起きたら、急に首と肩が痛むことがある」

「首を寝違えたときに、少しでも早く治す方法を知りたい」

このような悩みをかかえていませんか?

寝違えによって首の痛みや動かしにくさが生じると、治るまでに不便なことが多くて困りますよね。

そこで今回は、首を寝違える原因や、正しい対処法について薬剤師が紹介します。

1. 首を寝違える原因とは

「寝違え」の正式名称は「急性疼痛性頸部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」といい、首周辺の筋肉や腱などの組織に炎症が起きている状態をいいます。

首を寝違える原因には、「不自然な姿勢での睡眠」や「普段の姿勢の悪さ」などが挙げられます。

枕やマットレスなどの寝具が合っていないと、首や肩に負荷がかかって寝違いを起こしやすくなるのです。

また、スマホやパソコンを見る際にうつむき姿勢になっていないでしょうか?

姿勢が悪いと首や肩に負荷がかかりやすいため、画面を目の高さに合わせたり、椅子や机の高さを調整したりするなどの工夫も重要です。

2. 首を寝違えたときに早く治す方法とは?

首を寝違えると、動きにくくて仕事や家事に大きく支障が出てしまいますよね。できることなら一刻も早く治したいものです。

ここでは、首を寝違えた際にできる対処法を3つ紹介します。

2-1. なるべく動かさずに安静にする

基本的な対処法として、寝違えた部分を動かさないことが挙げられます。

寝違えは筋肉や靭帯などに炎症が起きている状態なので、無理に動かすと炎症がひどくなり、痛みが増す場合があります。

患部を揉むことでも炎症が広がる可能性があるため、とくに寝違えてすぐは患部には触れずに安静にしましょう。

2-2. 痛みがある部分を冷やす

寝違えた部分を氷のうや保冷剤などで冷やすと、痛みや炎症を和らげる働きが期待できます。

冷やしすぎても筋肉の緊張や血行不良を招くことがあるため、腫れや熱感が引いたらやめましょう。

痛みが治まらない場合は、我慢せずに湿布や痛み止めなどを活用してくださいね。

2-3. ツボを押す

「落枕(らくちん)」というツボを押すと、寝違えの症状の緩和が期待できます。

落沈は、手の甲の人差し指と中指の骨が交わるところにあるツボです。痛気持ちいいくらいの強さで5秒ほど押してみましょう。様子をみながら、2~3回押すとより効果的です。

3. 首の寝違え対策には漢方薬もおすすめ!

首の寝違えをなるべく早く治すには、安静にしたり、患部を冷やしたりして炎症を広げないことや、ツボ押しなどもおすすめです。それらの工夫に加えて、寝違えが起こりにくい体質を目指せる漢方薬を活用する方法もあります。

首を寝違える原因としては、合わない寝具や、姿勢の悪さなどによる首や肩への負担などが挙げられます。

寝違え対策には、次のような働きをもつ漢方薬を選びます。

・からだを温めて筋肉をゆるめる

・血流をよくして首や肩の筋肉をほぐす

・筋肉に栄養や酸素を届けて疲労を軽減する

漢方薬を活用すると寝違いが起こりにくい体質を目指せるため、寝違いが癖になっている方にもおすすめですよ。

以下では、寝違え対策におすすめの漢方薬を2種類紹介します。

<寝違えにお悩みの方におすすめの漢方薬>

葛根湯(かっこんとう):からだを温め、筋肉の緊張を和らげてくれます。首や肩のこりにも用いられます。(※1)

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):急な筋肉のけいれんや痛みに対処できる漢方薬です。即効性が期待でき、こむら返りの特効薬としても有名です。(※2)

漢方薬を選ぶ際に重要なポイントは、自分の状態や体質に合ったものを選んでいるかどうかです。症状や体質に合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることも。

どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですよね。しかし最近では、AI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。

AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。初回のお試しプランもあるので、ぜひ活用してみてください。

あんしん漢方

4. 寝違いが起こりにくいからだを目指そう

寝違えの主な原因は、首や肩へ大きな負担がかかることです。普段使っている寝具を見直したり、持ち歩いているカバンの中身を減らしたりして、なるべく負担を小さくするといいでしょう。

それらの工夫に加えて、専門家が選んだ漢方薬を取り入れることもおすすめですよ。

首が痛む原因には、「頚椎椎間板ヘルニア」や「むちうち」などの病気が隠れている可能性も考えられます。

数日経っても痛みがまったく引かなかったり、悪化したりするようであれば、放置せずに医療機関での診察を受けるようにしましょう。

参考文献

(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)」

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒(医療用)」

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
稲嶺 千春(いなみね ちはる)
北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
様々な経験をする中で、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
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