児童、モザイク画に挑戦 茨城・取手 大理石の破片使い制作

モザイク画の制作に取り組む子どもたち=取手市寺田

茨城県取手市内の小学生がアーティストと一緒に作品を制作するワークショップ「サマーアートキャンプ」が23、24日の両日、同市寺田の前田建設工業ICI総合センターで行われた。小学3~5年生の計25人が、大理石を使う本格的な技法のモザイク画を完成させた。

市内唯一の小規模特認校・山王小の「アーティストとの教育プログラム」の体験版として市教委が主催した。同社、東京芸術大、取手アートプロジェクト(TAP)協力。講師は同大壁画専攻出身のアーティスト・鈴村敦夫さん(42)、常行哲弘さん(30)の2人やTAPのスタッフらが務めた。

子どもたちは鈴村さんらから、モザイク画の説明を受けた後、用意された大小さまざまな大理石から好きな石を選んだ。専用の台を使ってハンマーで割り、モザイク画を構成する「テッセラ」と呼ばれる破片を作り、一つ一つを木枠に敷き詰めて固定し、自分だけのモザイク画を制作した。

参加した白山小5年の笠原紬さん(11)は「夕日と雲を題材にした。石を割ったり、セメントでくっつけたりするのが難しかったけど、楽しかった」と話した。

小学生向けの土木講座や同社敷地内の国登録有形文化財「旧渡辺甚吉邸」の見学なども行われ、子どもたちはさまざまな体験を楽しんだ。

鈴村さんは「石はそれぞれ硬さが違ったり、割る場所によって色が違ったりする。本格的な技法で制作する貴重な体験になったのでは」と話していた。

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