バレーボール女子 全国高校選抜メンバーの東九州龍谷・岡部詩音(3年) タイ遠征で学び日本一を目指す 【大分県】

東九州龍谷高校バレーボール部の岡部詩音(3年)が全国高校選抜メンバーの一員として、今日、タイ遠征に出発する。岡部は「高さを生かしたブロックにスパイクだけでなく、ディグ(スパイクに対するレシーブ)で成長した姿を」と意欲をみせる。

身長181cm、最高到達点は300cm。恵まれた体を生かした力強いスパイクとブロックに注目が集まるが、「レシーブが上がるようになりプレーの幅が広がった」と本人が語るように、全てのプレーが高水準でできる器用さが最大の武器だ。バレーボールを始めた小学2年の頃からスパイカーとして活躍した。高校入学を機にミドルブロッカー、セッターを経験することでオールラウンダーとしての才能が開花した。

高い打点からスパイクを決める岡部詩音

これまで多くの日本代表選手を育てた相原昇監督は、岡部を「日の丸を背負って戦える選手」と評価するが、本人は「日本代表よりも日本一になりたい」との思いが強い。それは8月初旬にあった「世界U-19女子選手権大会」の代表を辞退し、日程が重った全国高校総体を優先したことにも表れている。「日本代表は高校を卒業してからも自分の頑張り次第で選ばれるけど、高校で日本一になるチャンスは3年間しかない」。その全国高校総体では2回戦敗退の悔しさを味わった。「技術の部分では劣っていなかったが、勝ちたいという思いが相手より少なかった。毎日の練習からの積み重ねが必要だと感じた」(岡部)。日本一への思いは、これまで以上に強くなった。

今回のタイ遠征は、国体九州ブロック予選直後にある。相原監督に「違うスタイルのバレーに触れることで成長できる。高校選抜で感じたこと、経験したことをチームに還元してくれれば、チームはさらに成長する」と後押しされ、試合を終えてすぐに全国高校選抜に合流することになった。岡部は「日本一のチャンスは国体と春の高校バレー(全日本高校選手権大会)の2回しかないので、練習から試合に入るまでの雰囲気づくりなど、高校選抜での活動全てをチームに持ち帰りたい。1秒たりとも無駄にしたくない」とチームへの思いを語った。

日本一への強い思いを語った

(柚野真也)

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