神戸徳洲会病院を行政指導 市、複数患者死亡巡り

 神戸徳洲会病院(神戸市)で循環器内科の男性医師が関わったカテーテル手術後に複数の患者が死亡したとされる問題で、神戸市は28日、カルテの記載が不十分など安全管理に不備があったとして病院に是正を求める行政指導をした。

 市によると、病院関係者の匿名の告発を受け、7月以降、病院の立ち入り検査を3回実施。死亡患者3人のカルテに治療の経過や死因を家族に説明した記録が残されていなかった。男性医師は「カルテをしっかり記載する習慣がなかった」という趣旨の説明をした。

 また1月に死因が明らかでない死亡例があり、複数の職員から指摘があったのに院長は男性医師の意見を聞くだけで十分な調査をしなかった。7月に病院内部で医療安全調査委員会を開催するまで半年かかり、その間にも疑義のある死亡例が発生したという。市は9月11日までに是正計画書を提出するよう求めた。

 病院を巡る告発内容などによると、1月に赴任した男性医師が心臓疾患の患者らにカテーテル手術を実施後、死亡したり容体が悪化したりした患者が約10人いたとされる。

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