悩んで選んだパター ソン・ヨンハンの7年ぶり優勝のギア

ソン・ヨンハンは最後は1打差で逃げ切り(撮影/奥田泰也)

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 最終日(27日)◇芥屋GC(福岡)◇7216yd(パー72)◇晴れ(観衆9449人)

ソン・ヨンハン(韓国)が最終日の混戦を序盤から抜け出し、2016年「SMBCシンガポールオープン」以来の優勝を飾った。7年前からは用具も様変わり。ボールを除いて、契約するピン社のクラブでそろえている。

久々のタイトルまでにトップ10が2回あった今季は「パッティングがダメで上に行けなかった」という見立て。「ピン 2021 フェッチ パター」にスイッチした5月下旬の「ミズノオープン」からグリーン上で好調の波をつかんだ。

ピンの用具担当者によると、ソールに穴が開いたネオマレットパターは「小ぶりなヘッドにして、周辺重量を多くすることで慣性モーメントが高い」という操作性とやさしさを兼ね備えたモデル。年間のツアー会場で唯一、高麗グリーンが採用されている芥屋GCにはソンも「難しくて入らない」とパッティングに手を焼いていたが、「64」をマークした2日目はなんと12ホールを1パットで終えた(18ホール24パット)。

仲の良いトッド・ペクが、宮本勝昌からのアドバイスで長いグリップを装着したのを見て、自らもチャレンジ。全体が36インチとわずかに長い、カウンターバランス仕上げは「(以前は)ヘッドが出てこなくて右に行くことが多かったけれど、それが良くなった」とストロークに安定感をもたらした。

ソールに穴の開いたパター。ソンが選び抜いた(撮影/桂川洋一)

<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:ピン G430 LST(10.5度)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ D-LIMITED(重さ60g台、硬さX、長さ45インチ)
グリップ:ゴルフプライド MCC

フェアウェイウッド:ピン G430 MAX(3番、5番)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナ D-LIMITED(3番70g台、5番80g台、硬さX)

ユーティリティ:ピン G430 ハイブリッド (4番、5番)
シャフト:グラファイトデザイン TOUR(ツアー)AD HY(硬さX)

アイアン:ピン i230 (5番~W)
シャフト:FST KBS ツアー (硬さX)

ウェッジ:ピン GLIDE(グライド)4.0 (52度、58度)
シャフト:FST KBS ツアー (硬さX)

パター:ピン 2021 フェッチ

ボール:プロV1

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