洗濯機の急な故障で大きな出費が…お金のプロの実体験からみる、予算の考え方と備え方

実は少し前に、わが家の洗濯機が壊れました。

修理が来るまでの2週間をなんとか耐えしのび、修理をしてもらいましたが、再び壊れそうだったので買い替えることに。

大きな出費ではありましたが「買い替えてよかった!」という体験談を含めて、臨時出費に対するお金の備え方について、コツをお伝えします。


電化製品は、ある日壊れる

長年使っていたわが家の洗濯機は、ここ最近脱水をする際に、途中で止まってエラーが出ることが増えました。以前は、中身をととのえてボタンを押すと、完了にたどりつけていたのですが、この夏、エラーのまま止まるようになりました。

実は、去年も同じようなエラーが出て修理にきてもらっていました。今回修理をお願いした際には、非常に混雑しているそうで、2週間待ち。洗濯物が増えるこの時期、洗濯物を抱えて、毎日洗濯をしに外出するのは大変でしたが、修理がきて、再び使えるようになったときは感激でした。

ただ、担当の方から「そろそろ寿命を迎え、再び壊れる可能性が高い」と聞いて、買い替えることにしました。

買い換えたら、かなり快適になった

洗濯機は、さまざまなメーカーからよいものが出ていますが、わが家でこれまで使っていたものの使い勝手がよかったのと、アフターサービス(修理時の対応等)が大変気に入っていたため、次も同じメーカーの後継機種にしようと思って家電量販店に出かけました。

後継機種を見てみると、見ためのサイズは同じなのに、洗濯物を入れるスペースがかなり大きくなっていました。値段も高めですが、他の機能などと見比べながら、長く使うことを考えて欲しい機能が付いたものを選びました(この値段の考え方については後述します)。

ここ10年で、機能がアップしたことに驚きました。1回で洗濯できる量が増え、汚れ落ちが格段にあがりました。かかる時間も少し短くなり、乾燥させるとふわふわになります。また、以前は洗剤を都度はかって入れていたのが、詰め替え用の洗剤の中身をすべて入れておき、自動で計測して入れる機能がついていたことも驚きでした(これまで通り、手動でも可能)。電気代の目安を見ても、以前よりかなり省エネになっており、ストレスフルになったように思います。

壊れかけの洗濯機の修理をしながら使うこともできましたが、このめざましい機能アップを目の当たりにすると、買い替えて本当によかったと感じています。

買い替え時期の家電をリサーチしておく

洗濯機をはじめとして、家電は、いつの日か壊れるものです。もし、家にある家電を買いかえるとしたら、今と同じメーカーのものか、それとも他のものがよいかなど、なんとなく考えておくことをおすすめしたいです。

いざ壊れてから、ゼロからリサーチするには、例えば、洗濯機や冷蔵庫は毎日使うものなのでのんびりしていられません。

家電量販店に行く機会にチェックしてみたり、友人や知人と洗濯機や冷蔵庫などの話題が出た際には、おすすめポイントやマイナスポイントを聞いておいたりすると、いつの日か買い替えがやってきた時の参考になると思います。

買い替えに備えて「予備費」をつくっておく

洗濯機や冷蔵庫のほか、掃除機(お掃除ロボット含め)、トースター、スマホなど、自宅にある家電も、いつかは買い替え時が必ずくるでしょう。

最近の家電は、さまざまな機能がつくことで、低価格帯のものから高価格帯まで、選択肢が幅広いと感じます。

いざ買い替えるときに、「お金が足りない」「ボーナスが出ると期待していたら減額になってしまった」という事態に陥ったら大変です。普段から「予備費」として、少なくとも10万円以上はとっておき、手をつけないようにしたいですね。

例えば、ネット銀行の定期預金にしておけば、メガバンクの普通預金よりも少し金利が高めですし、急に必要になったら、定期預金を解約すれば、すぐに現金を引き出せます。

何年も使うなら「数万円の差」は実は大きくない

洗濯機は、高いものであれば20~30万円くらいの大きなお金がかかるため、1万円、2万円など「少しでも安いものを」と考える人もいるでしょう。

ところが、長く使うものであれば、1年あたりや1日あたりの金額は、実はそれほど大きな差ではなくなることを、ぜひ頭に入れておきたいところです。洗濯機の一般的な耐用年数といわれる7年間で考えてみると、1年あたりの金額は、30万円のものなら約4万2857円(1日あたり約117円)、20万円のものなら約2万8571円(1日あたり約78円)です。

実際には、耐用年数を超えて10年以上使う人もいるかと思いますので、10年で考えた場合の1年あたり費用は、30万円のものなら3万円(1日あたり約82円)、20万円のものなら2万円(1日あたり約55円)です。そう考えると、思ったよりは、高くない買い物だと感じるのではないでしょうか。

長年、そして毎日使うものであれば、買うときに数万円の差にこだわるのではなく、「求めている機能があるか」「アフターサービスは万全か」といったことなど、実際に使うイメージを想像しながら、予算とあわせて検討するのがよいと思います。

数万円高い機種やメーカーを選んだとしても、使うたびに満足感が高く、その期間が長いのであれば、よい買い物ですよね。同じ数万円を使って洋服やバッグ、シューズ、化粧品などで、1回試したもののうまく使えずにしまい込んでしまうケースに比べると、効果的なお金の使い方かもしれません。

家電は、予期せぬときに壊れたり、買い替え時期がやってきたりするものです。事前に費用を準備しながら、買い替えをする際のリサーチをしておけるといいですね。

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