習主席、米国の新興国抑圧を批判

習近平・国家主席は8月23日、南アフリカで開催されたBRICS首脳会議でのスピーチで名指しを避けながらも米国を批判した。

24日付香港各紙によると、習主席は「国際ルールはすべての国が共同で作成し維持するものである。BRICS諸国は他国の属国ではない」と強調。習主席は「ほとんどの新興国と発展途上国が植民地主義の歴史的泥沼から抜け出し、計り知れない苦難を経て国家独立を獲得した。しかし、一部の国は覇権を失うことを望まず、新興国や発展途上国をむやみに封じ込め、抑圧している」と述べ、「民主主義と権威主義」「自由と専制主義」という対立を意図的につくりだしている米国を暗に非難した。

さらに中国が科学技術イノベーション成果の変革を支援するため「中国BRICS新時代科学技術インキュベーター」を設立し、「BRICS世界規模のリモートセンシング衛星データとアプリケーション協力」の確立を模索し、中国のデータサポートを提供すると表明した。

国際刑事裁判所から指名手配されているロシアのプーチン大統領はビデオ演説を行い、BRICS諸国の輸出入ビジネスにおける米ドルのシェアは低下しており、昨年はわずか28.7%だったことを挙げて「脱米ドル」のプロセスは不可逆的に進んでいると指摘した。ブラジルのルラ大統領は、BRICS諸国が共通貿易通貨を採用することへの支持を表明したが、自国通貨を置き換えたり、米ドルを拒否したりするつもりはないと強調した。

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