塩の買い占めでスーパーの棚が空に

日本が福島第一原発ALPS処理水の海洋放出を開始したことから、中国と韓国では多くの人が塩が放射性物質を低減すると信じ、香港でも塩の買い占めが起きている。8月26日付香港各紙によると、慈雲山のあるスーパーでは25日、精製塩か粗塩にかかわらず塩の棚が空となった。精神科医はこの塩の買い占め現象について「原発汚染水による健康への影響に対する市民の無知から生まれたパニック心理。塩は安いことから少しのお金で安心を買えるとして多くの市民が選択する」と解説した。政府は「現在のところ塩の供給は安定し在庫も充足している」と表明したほか、ヨウ素添加塩も放射性物質を低減できないと付け加えた。特区政府環境及生態局は25日正午現在、食物安全中心が日本から輸入された水産物、海藻、海塩の食物サンプル138個に対して行った放射性検査で、安全基準を上回る放射性物質は発見されていないと発表。漁農自然護理署も地元の水産物サンプル50個に対して行った放射性物質の検査でもすべて合格と発表した。

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