佐田七段 余第一位への挑戦権獲得 囲碁・関西棋院 タイトル奪取狙う

終局後、洪五段と対局を振り返る佐田七段(右)=大阪市の関西棋院

 囲碁の山陽新聞杯第67期関西棋院第一位決定戦(山陽新聞社主催)の挑戦者決定トーナメント決勝が28日、大阪市の同棋院であり、佐田篤史七段(27)=岡山市出身=が洪爽義五段(37)を破った。佐田七段は、歴代単独トップの6連覇中の余正麒第一位(28)への挑戦権を獲得。タイトルを懸け、第65期以来2期ぶりの挑戦手合3番勝負に挑む。

 佐田七段はこの日、150手で白番中押し勝ちを収めた。中盤の攻防で相手の仕掛けをしのぎ、優勢になった流れを最後まで維持した。佐田七段は終局後、「序盤から厳しい展開が続き、最後まで勝ちを確信できなかった」と振り返った。余第一位との3番勝負について「今年最大の目標が第一位のタイトル獲得。しっかり準備し、まずは第1局を取りたい」と話した。持ち時間は各3時間で残りは佐田七段18分、洪五段1時間12分だった。3番勝負は10月に開幕予定。

 佐田七段は2012年にプロ入り。本因坊戦や名人戦で「一流棋士の証し」とされるリーグ入りを重ねるなど、関西棋院を代表する強豪棋士の一人。第19回杭州アジア大会(9~10月、中国)には、一力遼二冠(棋聖、本因坊)らとともに日本代表として出場する。

 第一位決定戦は、関西棋院のナンバーワン棋士を決める棋戦。前年の賞金ランキング上位や予選を勝ち抜くなどした32人がトーナメントを行い、タイトル保持者への挑戦者を決める。今期のトーナメントは昨年10月から繰り広げられていた。

© 株式会社山陽新聞社