【ベトナム】中国の日本水産物輸入禁止、越産に恩恵も[農水]

東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を受けて中国が日本産水産物の輸入を全面停止したことで、ベトナム産のエビや淡水魚パンガシウス(ナマズの一種)の中国向け輸出が拡大するとの予測が出ている。28日付タインニエン電子版が報じた。

国内の水産業者によると、今年上半期(1~6月)に不振だった輸出は、処理水放出が始まる前の6~7月から既に回復の兆しがあり、8月末には増加が鮮明になっている。

南部カマウ省のアインコア社のチャン・アイン・コア社長は、「中国の対日輸入停止が原因かどうかはわからないが」としながら、この間中国を中心に水産物の引き合いが増えていると話す。前年同期に比べて受注は増えているという。

中国と香港はベトナムからの水産物の輸出先として最大で、上半期の輸出額は7億1,600万米ドル(約1,045億円)と全体の17%を占めた。

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