中心市街地の活性化アピール 山形市長選・立候補予定の2人、公開討論

佐藤孝弘氏(右)と渡辺ゆり子氏が市政課題に対する思いを述べた=山形市総合福祉センター

 山形市長選(9月3日告示、10日投開票)の立候補予定者による公開討論会が28日、同市総合福祉センターで開かれた。現職で3選を目指す佐藤孝弘氏(47)=双葉町1丁目=と、新人で元県議の渡辺ゆり子氏(71)=青田2丁目=が、市政課題の解決に向けた思いをアピールした。

 中心市街地活性化について、渡辺氏は「『再開発事業の方向性が分からない』などの声も聞かれ、住民に自分事として考えてもらうことが大切。多くの人を巻き込み、必要な機能を議論する場をつくる」と述べた。佐藤氏は「買い物をするだけではなく、滞在や回遊が楽しいまちづくりを目指す。七日町御殿堰(ごてんぜき)や料亭文化といった地域の資源を生かしながら、にぎわいを創出したい」と語った。

 育児環境の充実に向けて、佐藤氏は「子育て世代の多様な悩みに寄り添う伴走型支援に取り組む。教育面ではデジタル技術の活用で子どもの興味や関心、学習進度に合わせた個別最適化を推進する」、渡辺氏は「給食費や医療費、保育料など経済的負担の軽減を重視する。物価高の影響も長引く中で、困っている人を見逃さない『アウトリーチ』の考え方が重要となる」と訴えた。

 討論会は山形青年会議所(阿部則裕理事長)が主催した。

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