金、初の1グラム1万円台 2日連続で過去最高更新

重さ1キロの金地金

 地金大手の田中貴金属工業(東京)は29日、金の店頭販売価格を1グラム当たり前日比28円高の1万1円に設定した。国内の金小売価格の指標として2日連続で過去最高を更新し、初めて1万円台に乗せた。3月に9千円台を付けた後、徐々に値上がりしていた。29日の買い取り価格は9886円。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め、日銀が金融緩和を長く続けそうだとの見方から、外国為替市場の円相場が対ドルで今年の最安値圏で推移していることが大きな要因。

 金は国際的に売買され、取引関係者はドル建て価格を指標としている。円安傾向になると円建て換算で値上がりしやすい。

© 一般社団法人共同通信社