酒田市議補選投票率、県内選挙で最低 24.49%、記録残る05年度以降

酒田市役所(資料写真)

 27日に投開票が行われた酒田市議補欠選(欠員2)の投票率24.49%が、県選挙管理委員会に記録が残る県内の選挙として、2005年度以降で最低だったことが28日、分かった。

 同補選は元職3、新人1の計4人が立候補し、選挙戦となった。当日有権者数は8万3709人で、投票者数は2万499人だった。05年度以降の県内各種選挙のうち、これまで最も投票率が低かったのは10年8月の東根市議補選の28.06%で、今回は3.57ポイント下回った。

 酒田市選管は、市ホームページなどで投票を呼びかけ、広報車でアピールしたが、投票率は伸びなかった。市選管は、同じ日程だった市長選が無投票となり、投票率上昇につながる相乗効果が生まれなかったと推測。改選期による市議選(定数25)と比べ、補選は立候補者が少なく、市全域で関心が高まりにくかった可能性もあると見ている。市選管は「データを分析し、投票行動に結びつけられるように対策を検討したい」としている。

 日本政治論、日本政治史が専門の門松秀樹東北公益文科大教授は、低投票率の要因を市選管と同様に推察する。投票率を低下させないためには、身近な生活の課題解決を考える市町村議選に住民側が関心や政治参加意識を高めていく必要があると説明。議会側も普段から活動内容を周知することが重要だと指摘する。

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