サウジ移籍を選んだことが「あまりに残念」な8名の選手たち

夏の移籍マーケットで大きな存在感を示しているサウジアラビア。ヨーロッパから数多くのスター選手を獲得し、サッカーにとてつもない額の投資を行っている。

今回は『Planet Football』から「サウジアラビアに移籍したことがとても残念な選手たち」をご紹介する。

ガブリ・ベイガ

移籍元:セルタ・デ・ビーゴ

ヨーロッパのクラブの中には、予算の問題で高く売れそうな選手を放出しなければならないところもある。しかし21歳の天才MFガブリ・ベイガのサウジアラビア移籍は、欧州のサッカー界にとってはかなり大きな懸念になるはずだ。

欧州で最も優れた若手選手の一人であり、ビッグクラブで中核を担える存在になる可能性があった。しかしこの夏のマーケットで彼が移籍したのはサウジアラビアのアル・アハリ。年俸についてはなんとセルタ時代の数十倍にあたるという額で、断ることができないものだったという。

これからもヨーロッパからはこのような選手がたくさん出てくるだろう。それが才能の浪費になってしまうのか、あるいはサウジアラビアが彼らを伸ばす場所になるのか…。

ジョーダン・ヘンダーソン

移籍元:リヴァプール

サッカー界でジョーダン・ヘンダーソンは社会問題にも関心が強い選手の一人であった。そのためLGBTQ+の人権を尊重することを訴える虹色のキャプテンマークも巻いた男であったが、サウジアラビア移籍が決まった際の画像ではそれが塗りつぶされていたと話題になった。

リヴァプールのLGBFファングループ「KOP OUTS」は即座にヘンダーソンがいわゆる「スポーツウォッシング」に傾倒したとして、アル・イティファクで監督に就任したスティーヴン・ジェラードとともに非難。彼らがクラブの価値観を軽視したとして懸念を表明している。

セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ

移籍元:ラツィオ

レアンドロ・ダミアンやユリアン・ドラクスラーのように、移籍マーケットの噂において主役を担ってきたミリンコヴィッチ=サヴィッチ。いつビッグクラブに漕ぎ着けるのかと思われていたが、最終的にサウジアラビアへ行くことになった。

マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリーも継続的に狙っていた彼が、UEFAチャンピオンズリーグではなくサウジアラビアを選んだことはとてもショックだ。率直に言ってサッカーファンにとっては寂しい事実だ。

アラン・サン=マクシマン

移籍元:ニューカッスル・ユナイテッド

間違いなくプレミアリーグで「一番楽しい選手」の一人であった。効率的かどうかはともかく、そのドリブルはまさにカルトヒーローと言えるような輝きを放った。

ただ、ニューカッスル・ユナイテッドの所有者はもちろんサウジアラビアの公共投資基金であり、彼にオファーが来ることは当然でもあった。残念ながら彼はもはやヨーロッパであのエンターテインメント性に溢れる突破を見せることはない。

ルーベン・ネヴェス

移籍元:ウォルヴァーハンプトン

チャンピオンズリーグでFCポルトのキャプテンマークを最年少で巻いた天才ボランチのルーベン・ネヴェス。20歳でポルトガルを去ってプレミアリーグに挑戦した早熟の天才は、人生のスピードも早かった。26歳という若さでヨーロッパでのキャリアを終えることになった。

アル・ヒラルから巨大なオファーを受けた彼はクラブに移籍金を残すことも考えてサウジアラビアを選んだと伝えられている。その額は今のヨーロッパでは太刀打ちできないものだ。

サディオ・マネ

移籍元:バイエルン・ミュンヘン

このセネガル代表ストライカーはピークを過ぎたのかもしれないが、世界最高級のウインガーとして名を馳せていたのはたった1年前のことだ。それを考えれば31歳でサウジアラビアに行ったことは寂しい事実である。

バイエルン・ミュンヘンでのキャリアはうまく行かなかったが、その能力はまだまだヨーロッパのリーグで活躍できるものだ。ただ、アフリカへの支援活動を精力的に行っている彼にとってはサウジアラビアのお金はとても重要なものであったはずだ。次は彼の慈善活動での活躍に期待したい。

ネイマール

移籍元:PSG

ネイマールがキャリアを無駄にしてしまったというのは言いすぎだろうが、明らかに期待よりは下回ってしまったといえる。バルセロナでチャンピオンズリーグを制覇したときには、クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシを上回る選手になるだろうと想像されたが、その才能ほどには壮大なキャリアを積めなかった。

パリ・サンジェルマンでは体調がなかなか整わず、結局1年に20試合程度しかプレーしていない。メッシやロナウドがまだフルシーズンで出場しているにもかかわらずだ。そして国際的な舞台ではセレソンを世界の頂点に導けなかった。彼のキャリアは失敗ではないが、サウジアラビアへの移籍も含めて少し残念だった。

エメリク・ラポルト

移籍元:マンチェスター・シティ

間違いなくワールドクラスのディフェンダーであり、長年選ばれなかったフランス代表を捨ててスペインに鞍替えし、国際舞台でもキャリアを進め始めたばかり。シティでは出番が減っていたとはいえ、他のクラブから熱望されていた。

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ところが29歳という年齢で彼はサウジアラビアでのキャリアを選択した。高額な報酬が約束されているとはいえ、ラポルトがあれだけ熱望したスペイン代表でのキャリアを棒に振るような選択をしたことは驚きである。

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