ジャニー喜多川氏の性加害を認定 外部専門家チーム、社長は辞任を

2019年7月、ジャニー喜多川氏の死去を伝えた街頭テレビ=東京・有楽町

 ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川前社長(2019年死去)による性加害問題について調査を進めてきた外部専門家の「再発防止特別チーム」(座長・林真琴前検事総長)が29日、東京都内で記者会見し、多数のジャニーズJr.に対し、喜多川氏が長期間にわたって性加害を繰り返していた事実が認められたと発表した。

 同チームは、同族経営の弊害を防ぐため、喜多川氏のめいである藤島ジュリー景子社長は辞任すべきだと指摘。組織として性加害が事実であることを認め、被害者への真摯な謝罪と救済に乗り出すとともに、被害回復のための適正な補償をする「被害者救済措置制度」を直ちに構築すべきだと提言した。

 報告書によると、喜多川氏はジャニーズ事務所においては1970年代前半から2010年代半ばまでの間、ジャニーズJr.への性加害を繰り返していたと認定。喜多川氏の姉の藤島メリー泰子氏(21年死去)が性加害を知りながら「徹底的な隠蔽を図ってきた」と批判した。ジャニーズ事務所も「見て見ぬふり」をし、「被害の拡大を招いた」と指弾した。

ジャニーズ事務所の前社長の性加害問題を巡り、謝罪する動画や文書とともに5月に公開された藤島ジュリー景子社長の画像
故ジャニー喜多川氏による性加害問題を巡り、調査結果について記者会見する「再発防止特別チーム」の林真琴氏=29日午後、東京都中央区
東京都港区のジャニーズ事務所

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