チリ代表時代の名声はどこへ…フラメンゴのサンパオリ監督、就任5カ月で解任の危機

[写真:Getty Images]

フラメンゴのホルヘ・サンパオリ監督(63)が解任の危機に瀕しているようだ。ブラジル『グローボ』が伝えている。

チリ代表の指揮官時代に一躍その名を世界に轟かせたサンパオリ監督。2014年のブラジル・ワールドカップ(W杯)でベスト16という一定の成果を残すと、翌年のコパ・アメリカでは初優勝を成し遂げ、チリを悲願の南米王者へと導いた。

しかし、チリ代表を退任後はパッとせず。母国アルゼンチン代表の指揮官としてはロシアW杯期間中に主力選手との対立が激化し、半ばチームが空中分解する形でベスト16敗退。昨年10月にセビージャで2度目の就任を果たした際は、低迷するチームを浮上させられず、今年3月に半年で解任されている。

幸いにもすぐにフラメンゴからお声がかかり、4月に2024年12月までの契約を締結。ところが、早くも一部選手との確執が生まれており、首脳陣、クラブ職員からも解任を求める声が上がっているという。サンパオリ監督自身も補強を巡って取締役会に不満を抱いているとのことだ。

取締役会はすでに解任議論を進行も、チームがリーグ戦でコパ・リベルタドーレス出場圏内の4位につけていることもあってか、ロドルフォ・ランディム会長は28日、「少なくとも9月に行われるサンパウロとのカップ戦決勝までは留任する」と明言。当面の解任は回避した格好だ。

ただ、会長自身もサンパオリ監督の解任を積極的に検討する1人。『グローボ』は「サンパオリがフラメンゴで2024年を迎えることはない」と、遅くとも2023シーズン終了後には退任すると主張している。

サンパオリ監督に選手やスタッフらとの溝ができてしまったのは、周囲の意見や助言に耳を貸さなかったり、取締役会とも就任当初からあまりコミュニケーションをとっていなかったからだとされている。

© 株式会社シーソーゲーム