「防災の日」由来を半数が知らず 関東大震災、日赤の意識調査

大規模な震災総合訓練=1977(昭和52)年9月1日、東京都品川区

 毎年9月1日の「防災の日」が、100年前の関東大震災に由来することを「知らなかった」という人が全体の半数近い49%に上ることが29日、日本赤十字社の意識調査で分かった。年代別では20代の56%、30代の69%が「知らなかった」と回答、日赤は若年層ほど理解していない傾向があったとしている。

 防災の日は、犠牲者約10万5千人となった関東大震災が1923年9月1日に発生したことに由来する。死者・行方不明者5千人以上を出した伊勢湾台風を受けて60年、防災意識を高めようと閣議了解で制定された。

 日赤が7月、インターネットを通じて調査を実施。全国の男女計1200人が回答した。

 関東大震災について知っているかどうかを尋ねた質問では、「名前は聞いたことがあるが、どのような災害か内容までは知らない」と回答した人が36%、「全く知らない」が8%だった。

 日赤の担当者は「過去の大規模災害に対する認識が薄れている」としている。

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