マスク着用拒否 元呉市議の訴え退ける判決 広島地裁 AIRDOは「適切に審理した結果」とコメント

マスクの着用を拒んで航空機から降ろされた元呉市議会議員が降機命令の取り消しと損害賠償1円を求めた裁判で、広島地裁は29日、元市議の訴えを退けました。

この裁判は去年2月、釧路空港発のAIRDO(エア・ドゥ)の旅客機に乗った呉市議会の 谷本誠一 元議員と知人の男性がマスク着用の要請に応じなかったことが発端となっています。

訴えで谷本氏は、「マスクの着用を執拗に求めることは強要行為であり、それに基づいた降機命令は違法だ」などとして、AIRDOと釧路警察署に、命令の取り消しと、損害賠償1円を求めていました。

広島地裁の 吉岡茂之 裁判長は、「原告の訴えはいずれも不適法であり、請求には理由がない」などとして、谷本氏の訴えを全て退ける判決を言い渡しました。

谷本氏は「不当判決だ」として即日控訴する考えを示しました。

元呉市議会議員 谷本誠一 氏
「日本国に住む国民の代表として人権が侵害されたことに対して怒りは隠せません。今回の1審で終わりではなく、次のステージへの闘いへと向かっていく」

判決についてAIRDOは、「裁判所が適切に審理・判断した結果だと受け止めている」とコメントしています。

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