備前発信にインフルエンサー招致 会議所、10月から市内巡る催し

山本さん(右)の指導で備前焼制作を体験する大久保さん(左)と夫の盧さん=20日

 国内外から備前市への観光客増を狙いに、備前商工会議所は10月から約2カ月半、市内の備前焼窯元やギャラリー、飲食店巡りを楽しめる多言語対応の「備前散歩&デジタルスタンプラリー2023」を計画している。中でも台湾からの誘客を図ろうと、ネットを通じて影響力を持つ「インフルエンサー」を招致して動画投稿サイト・ユーチューブで情報発信する。

 台湾向けPRは岡山発着の国際線が3月に運航再開したのを受けて企画。台湾のドラマや映画で活躍する日本人女優大久保麻梨子さん(38)を起用し、台湾人の夫盧徳張さん(41)と配信しているユーチューブチャンネル(登録者約11万人)で取り上げてもらう。

 夫妻は19~21日、備前市を訪れ、会議所担当者らの案内で旧閑谷学校(閑谷)や日生町漁協の産直市場・五味の市(日生町日生)を見学し、旅館の料理を味わった。20日は備前焼窯元・備州窯(伊部)で作家山本竜一さん(59)の指導を受けて制作を体験した。

 旅の様子は盧さんが撮影。10月上旬、約15分の動画として配信する。大久保さんは「地元の方との触れ合いを通して感じた人の温かさも伝えたい」と話した。

 スタンプラリーは10月2日~12月15日、店舗や観光施設など38カ所にQRコードを記したスタンドを設置し、スマートフォンなどで読み取り電子スタンプを集めると、備前焼や宿泊券が当たる。日本語、中国語、英語など約10言語に対応する。

 会議所は「外国人観光客は県内でも戻りつつあるが、備前市への誘客が課題。動画配信で幅広い魅力を伝え、国内外からの集客につなげたい」としている。

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