地下鉄のホームから「時刻表」が消えてQRコードに そのワケは? ダイヤ変更の度にかかる数百万円の経費 利用者からは不安の声も

身近なギモンや地域の困りごとを徹底取材する「チャント!調査隊」。今回は、「地下鉄の時刻表がなくなり、QRコードに変わったこと」について。一体なぜ時刻表はなくなったのでしょうか。

やってきたのは、名古屋市の地下鉄桜通線・今池駅。

(90代女性)
「(Q駅の時刻表は見る?)ときどき見る。今も見ようとしていたところ。前はここにあったんだけどないな思って。時刻表が案内に変わっている」

「かつてはあった時刻表がない」という情報を元に調べたところ、地下鉄桜通線は、8月17日から駅のホームの時刻表をなくし、QRコードに変更したことが判明。

(脇田亜彩香記者)
「スマートフォンをQRコードにかざすと、時刻表が出てきました」

QRコードに変えたワケを聞いてみると。

(名古屋市交通局・丹羽孝夫係長)
「(地下鉄は)運行間隔が一定ということと、駅のホームには電光掲示板があって、ほとんどのお客さんがそちらをご覧いただいている現状」

(利用者)
「普段から(時刻表を)見ることはない」
「あんまり見ない。携帯で見る」

さらにこんな事情も…

(名古屋市交通局・丹羽孝夫係長)
「シートを作成する費用に加えて掲出する作業費がかかる。経費削減」

ダイヤ改正の度に126か所ある時刻表の張り替え作業が生じ、1回あたり数百万円の経費がかかっていたといいます。

一方で、困っている利用客も…

(利用者)
「ふらっときた時に困るかなと思う」
「次何分にくるか調べたい時に困る。僕には不便。(スマホがないので)やらない」

こうした声に応えようと、名古屋市交通局がとった「苦肉の策」は、時刻表をA4サイズの紙にコピーして、路線図の上やホームの柱に貼ることでした。

(90代女性)
「若い人には見えるかもしれないが、年寄りには見にくくなる」

名古屋市交通局は、桜通線での反応をみながら、他の路線でもQRコードによる時刻表の運用を検討しています。

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