上海の板前、すし振る舞う 「和食の明かり消さない」

 【上海共同】中国上海市で「割烹makino」を営む料理人、谷口義忠さん(53)=滋賀県高島市出身=が29日、日本と中国の幼稚園児ら約150人に無料ですしを振る舞った。中国では日本産水産物の輸入が止められているため、かんぴょうなどを使って調理。和食店は苦境に立たされており、谷口さんは「和食の明かりを消さないよう今できることをしたい」と話した。

 すしが振る舞われたのは、私立の「ハッピーブリッジ幼稚園」。園児らが谷口さんと一緒にかんぴょう巻きなどを作り、口に運ぶと顔をほころばせた。

 谷口さんは上海で活動する板前として、すしを通じて和食文化を伝えていく責任があると語る。

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