インド初の太陽観測衛星打ち上げ 9月2日、技術力アピール

太陽観測衛星「アディティヤL1」のイメージ(インド宇宙研究機構(ISRO)のX(旧ツイッター)より、共同)

 【ニューデリー共同】インド宇宙研究機構(ISRO)は29日までに、インド初の太陽観測衛星を9月2日に打ち上げると発表した。ISROは8月に無人月探査機を月の南極に世界で初めて軟着陸させたばかりで、宇宙分野の技術力の高さをアピールする狙いがありそうだ。

 ISROが打ち上げる太陽観測衛星は「アディティヤL1」。地球から約150万キロ離れた地点の軌道に配置し、太陽の大気や太陽風、フレアと呼ばれる爆発現象などを観測する予定だ。

 インドの無人月探査機「チャンドラヤーン(月の乗り物)3号」は今月23日、月の南極に着陸。月の南極付近には水が氷の状態で存在する可能性があると注目されており、地表の土壌や岩石などの成分調査を進めている。期間は2週間程度を予定している。

 インドでは来月、首都ニューデリーで20カ国・地域(G20)首脳会議が予定されている。主要国トップが一堂に集まる機会を前に、自国の宇宙プロジェクトを相次いで進める。

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