ソニーは、2020年に発売した最小・軽量システムを特徴とするフルサイズミラーレス一眼カメラ「α7C」の後継モデル「α7C R」と「α7C II」を2023年10月13日に発売する。α7Cからの高画素モデルといて「α7C R」、進化系モデルとして「α7C II」に分かれて登場する形だ。発売日や価格などは以下の通り。
- α7C R:オープン価格 市場推定価格 税込45万円前後
- α7C II:オープン価格 市場推定価格 税込30万円前後
- α7C II レンズキット:オープン価格 市場推定価格 税込33万円前後
- グリップエクステンション「GP-X2」:小売希望価格 22,000円
α7R Vから多くの技術を踏襲した「α7C R」登場
α7C Rは、コンパクトな筐体で高解像度を実現しながら機動力を特徴としている。α7R Vと同じ6100万画素の裏面照射型フルサイズイメージセンサーや画像処理エンジン「BIONZ XR」、AIプロセッシングユニット、静止画、動画時ともに693点の位相差検出方式を搭載。多くの点でα7R Vと同じスペックの実現を特徴としている。
被写体の認識は、静止画時、動画時ともに「人」「動物」「鳥」「昆虫」「車」「列車」「飛行機」に対応。こちらもα7R Vと同じ認識対象に対応している。AF/AE追随連続撮影は、α7R Vが最高約10コマ/秒に対して、α7C Rは最高約8コマ/秒。α7Cの手ブレ補正機能の補正効果は静止画時で5.0段に対して、α7C Rは7段を実現。ここは大幅に向上している。
動画性能は8K撮影対応のα7R Vに対して、α7C Rは8K未対応だが4K60P 4:2:2 10bitの高画質な撮影を可能にしている。
カラーサイエンスは最新のものを搭載し、ファインダーは0.7倍の236万ドットを採用。バリアングル液晶モニターを搭載しながらも、質量は515gを実現している。α7R Vから多くの技術を踏襲しつつ、軽量、小型の実現を特徴としている。
グリップエクステンション「GP-X3」は、α7C Rとα7C IIに対応。α7C Rには、同梱されている。α7Cは小型ボディでグリップを握ると少し小指があまることがあったが、このグリップと組み合わせることで大口径レンズでも安定のフォールド性が得られそうだ。
見た目は変わっていないが、中身は大きく変わった「α7C II」
α7C IIは、人気のα7Cを大幅に進化させたモデルだ。α7Cのファインダー倍率約0.59倍に対して、α7C IIでは約0.7倍に改善。かつ、α7R Vと同等の輝度を実現しており、明るくて大きくて見やすいファインダーに強化している。
持ちやすい形状も実現しており、材質の変更や形状も見直している。α7C IIでは、前ダイヤルを追加して、より操作性が向上している。カスタムボタンも追加しており、割り当てが可能。カスタマイズ性のある筐体を実現している。
手ブレ補正は、α7Cでは5段から、α7C IIでは7段に強化している。また人気の高性能手ブレ補正「アクティブモード」にも新しく対応。手ブレ補正のボディ・レンズ協調制御もα7R Vと同様に対応している。
画質は、α7Cでは2400万画素であったが、α7C IIでは3300万画素にアップ。クリエイティブルックやS-Cinetoneなどの新しいカラーサインスも取り込まれている。
UIは、α7Cでは以前のα7 IIIと同じ旧世代のものを採用していたが、α7C IIではα7R IVと同じ最新のUIを搭載。操作性も、タッチで直感的に操作できるメニュー体系になっている。
動画性能は、α7Cから、大幅にアップしており、スーパー35mmモードであれば4K60P、7Kオーバーサンプリングから4K30Pにも対応する。AF性能も大幅に進化している。
α7C IIの位相差測距点は静止画時759点、動画時627点に増え、AIプロセッシングユニットを搭載。人物、動物のほかに、鳥、昆虫、車、列車、飛行機などの被写体認識に対応する。
α7C IIは、画像数の向上や画像処理エンジンの刷新、AIプロセッシングユニット搭載、像面位相差検出AFセンサーは693点から向上して、7段の手ブレ補正に対応、動画時の高性能手ブレ補正「アクティブモード」にも対応してきた。こうしてみると、多数の項目でα7 IVの仕様を追い抜いている。0.78倍の368万ドットファインダーやデュアルスロット対応にこだわるのであればα7 IVに注目だ。